1差2位浮上!藍 逆転女王へ申智愛と直接対決

[ 2009年9月20日 06:00 ]

第2ラウンド、18番で声援に応える2位に浮上した宮里藍

 USLPGAツアーのサムスン世界選手権第2日は18日、米カリフォルニア州サンディエゴのトーリーパインズGCサウスC(6721ヤード、パー72)で行われ、今季メジャー優勝者や賞金ランク上位者ら20人だけが出場する大会で、2打差の5位から出た宮里藍(24=サントリー)が連日の4アンダー、68をマーク。通算8アンダーとし、首位と1打差の2位に浮上した。首位は賞金ランク1位の申智愛=シン・ジエ=(21=韓国)で通算9アンダー。賞金女王争いを続ける2人は、第3ラウンドは同組で火花を散らすことになった。

 リーダーボードを見つめる宮里の心に火が付いた。「優勝争いをしている方が、逆にいい集中力が出る」。逃げる首位・申智愛に迫る4アンダー。1打差の2位につけ、「要所要所でしっかり我慢できたので伸ばせたラウンドだったと思う」と充実感を漂わせた。
 危なげないプレーだった。5番ではピン奧8メートルの距離を沈めて力強くガッツポーズをつくると、続く6番で連続バーディー。11番パー3ではパーオンできなかったが、グリーン手前から約20ヤードのアプローチを直接カップに放り込んでバーディーを奪った。18番こそ第2打を池に入れボギーとしたものの、ショットと小技がかみ合い、2日間計36ホールでボギー2つは出場20選手中最少。安定感は抜群だった。
 順位が大きく入れ替わり「ムービングデー」と言われる第3ラウンドは、申智愛と最終組で対決することになった。宮里の方が3歳上ながら、身長は同じ1メートル55でともに堅実なゴルフが特徴。「日本語もうまくて凄くいい子」と宮里には可愛い存在だが、実績では昨年の全英女子オープンなど米ツアー通算6勝を誇る申智愛の方が上。今季の賞金ランクでも約20万ドル差をつけられている。
 宮里は「ただでさえ安定感があるのに、先週勝って、さらに安定している。トータル的にレベルの高い、ミスが少ない選手」とライバルの実力を素直に認めている。だが、初優勝を含む6試合連続トップ10入りを果たしているだけに気後れは一切ない。「あと2日が勝負。しっかり狙ったところに打って、気持ちをコントロールできれば、必然的に結果はついてくると思います」。優勝賞金は25万ドル。米本土での初勝利を飾れば、1987年の岡本綾子以来となる日本人賞金女王も見えてくる。

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2009年9月20日のニュース