藍ちゃん 来季は世界をラウンド

[ 2009年8月8日 06:00 ]

エビアンマスターズで米ツアー初優勝を飾った宮里藍は、成田空港で待つファンや関係者に出迎えられた

 エビアン・マスターズで米ツアー初勝利を挙げた宮里藍(24=サントリー)が来季、欧州ツアーにも参戦する意向を示した。宮里は7日、NEC軽井沢72ゴルフトーナメント(14日開幕、長野・軽井沢72ゴルフ北コース)出場のため一時帰国。日本ツアーのシード権も守り、来季は米国、欧州、日本と3つのツアーを掛け持ちで戦うことになる。

 米国ロサンゼルスから成田空港に到着した宮里はボーダーのTシャツ、黒のベストにジーンズという姿で、拍手で出迎えたスタッフや一般客らに笑顔を振りまいた。念願の米ツアー初勝利を挙げ、全英女子オープンでの優勝争いを繰り広げての凱旋。日本での反応にあらためて勝利の重さをかみしめた。
 初勝利は宮里に新たな活躍の場をもたらすことにもなった。米、欧両ツアーも兼ねるエビアン・マスターズの優勝者には欧州ツアーで10年のシード権が与えられる。シード獲得には欧州ツアーのメンバー登録が必要だが、宮里は「欧州の試合には本格的に出たことがないし、出てみたい。今のところはOK(登録)するつもり」との考えを明かした。
 エビアンの勝利で米ツアーのシード権も3年間キープ。今後も米が主戦場に変わりない。しかし、米国で試合のない週に欧州の試合に出られるメリットは大きい。今季も宮里は米ツアーの試合のなかった2月にANZマスターズ(オーストラリア)に推薦出場したが、欧州ツアーのメンバー登録をしていれば、4月の欧州女子カップ、7月のスペイン・オープン、12月のドバイ・レディース・マスターズなどにも出場できた。世界的不況で試合数減少が不安視される中、活躍の場が保証されることになる。
 日本ツアーについては、06年日本女子プロ優勝で得たシード権が今季で消滅する。宮里は来週のNEC軽井沢72に続き、10月の日本女子オープンにも参戦しシード権獲得を目指す意向だ。「勝てれば自動的にシードがもらえるけど、できるだけ出て頑張るしかない」。米国、欧州、日本のツアーのシード権を確保し、来季は世界を股にかけて「AI MIYAZATO」が活躍することになる。

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2009年8月8日のニュース