「バックドラフト」で消防士1人が死亡　米バファローの火災で悲劇

　米ニューヨーク州北西部のバファロー市内で1日に火災が発生。衣装店の入った建物が燃えたために地元の消防士が出場して消火活動を行ったが、突然、建物の中から“火の玉”のような炎が路上に吹き出し、消防士数人が吹き飛ばされた。建物の中にいた数人もしばらく所在がわからなくなったが、数時間後に1人の死亡が確認された。

　AP通信によれば、消防署のウィリアム・リナルド署長は「火の球はおそらくバックドラフトによって発生したもの」と事故の原因について言及。1991年の映画作品のタイトルにもなった“バックドラフト”は、気密性の高い建物の中での火災が空気の不足でいったん鎮火したように見えたとき、ドアなどを開けると空気が急激に流入して爆発する現象で、なんらかの原因で同じ出来事が起こったと見られている。

　倒れた消防士が救急車で搬送されるときには同僚たちは敬礼。ショックのあまり泣き崩れる消防士もいたほどで、現場には悲壮感が漂っていた。