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遠藤航 リバプールからオファーに「もう行くわって感じ」 「夢の瞬間」と振り返る

[ 2023年11月11日 23:24 ]

待望の初ゴールを挙げた遠藤航(中央)=AP
Photo By AP

 リバプール所属のサッカー日本代表MF遠藤航(30)が11日放送のテレビ東京系列「みんなのスポーツ」(午後10時30分~)に出演。“テレビ初”現地密着取材を受け、今夏の英名門リバプール移籍を決断した理由や名将クロップ監督との初対面の様子などが明かされた。

 日本代表の久保建英(22)からは「安心して見ていられる」、板倉滉(26)からは「キャプテンって感じ」とチームメイトに絶大な信頼を寄せられている代表の心臓にビッグオファーが届いたのは8月。「(リバプールは)ベテランがいなくなって補強が必要だとは思っていた」といい「(オファーは)あるかもしれない」と感じていたと言うが、実際に話が持ち上がると決断は早かった。

 「もう行くわって感じ」

 その瞬間を遠藤は一言で表現した。「人生何が起こるか分からない。夢がかなった瞬間だった」という。夫人にも「行った方がいいんじゃない?断れないでしょう」という言葉にも後押しされ、すぐにイングランド挑戦を決めたという。

 現地では「無名の30歳と契約」などと報道されることもあったが、遠藤は「(移籍の時)いつも遠藤って誰だ、から入る。ベルギーのシントトロイデンでも独のシュツットガルトでもそう。そういうところからスタートするタイプの選手。いつも注目を浴びる選手ではなので、いつも通りのスタート」と落ち着いて報道を見ていたという。

 番組内では遠藤獲得を熱望したとされているクロップ監督との初対面の映像も公開。リバプールのロッカールームで硬く抱擁。指揮官は遠藤に「我々は本当に君を必要としている。君のハート、脚力、サッカーIQが必要だ」と真剣な表情で語りかけ、遠藤もうなずく様子が放映された。

 遠藤はリバプールでの目標として「中心選手としてタイトルを獲りたい」と話し、理想のキャプテン像を聞かれると「(今は理想像が)全然ない。探りながらこれからその仕事をやっていけばいい」と自然体の構え。ただ日本代表キャプテンとして「日本はW杯優勝を目指しているという自覚を持って、チームと進んでいく」ときっぱり。

 独占取材の最後に色紙に記した目標は「楽しむ」という3文字。「なんでサッカーをやっているかといえば、楽しいから。自分の原点だし、忘れてはいけない思い。その上で成長していけばいいのかな」と笑顔でインタビューを締めくくっていた。

 ◇遠藤 航(えんどう・わたる)1993年(平5)2月9日生まれ、神奈川県出身の30歳。湘南の下部組織から11年トップ昇格、16年に浦和移籍。18年夏からベルギー1部シントトロイデン、19年夏からドイツ2部(現1部)シュツットガルトでプレー。16、21年五輪、22年W杯出場。国際Aマッチ通算50試合2得点。1メートル78、76キロ。利き足は右。

 ▽リバプールFC 英国北西部の港湾都市リバプールを本拠地に1892年創設。イングランド屈指の名門でトップリーグ優勝19回はマンチェスターUの20回に次ぐ。カップ戦も強く、優勝は欧州CL6回、FA杯8回、リーグ杯9回。チームカラーは赤で愛称はレッズ。15年10月からクロップ監督が指揮。昨季リーグ戦は5位で今季は欧州リーグに出場する。ホームスタジアムのアンフィールドは今季から7000席増の6万1000人収容に改修。

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