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W杯2カ月前“初招集”瀬古歩夢、小野伸二の道 スイスで台頭22歳CB、板倉負傷で最終サバイバル挑戦権

[ 2022年9月16日 04:30 ]

日本代表に選出された瀬古
Photo By スポニチ

 日本サッカー協会は15日、ドイツ遠征(19~27日)に臨む日本代表メンバー30人を発表。今回は選外だったDF板倉滉(25=ボルシアMG)ら3人を加えた33人に最終候補はほぼ絞られた。26人が選ばれるW杯カタール大会(11月20日開幕)前の最後の活動で、スイス1部グラスホッパー所属のDF瀬古歩夢がメンバー入り。唯一、代表キャップがない22歳が下克上を狙う。また7月の東アジアE―1選手権からはFW町野修斗(22=湘南)とMF相馬勇紀(25=名古屋)が“昇格”。MF旗手怜央(24=セルティック)も3月以来の復帰を果たした。

 国際Aマッチ経験のない瀬古が、本番まで2カ月のタイミングで抜てきされた。板倉は負傷で選外となり、冨安は昨季からのケガも響いてアーセナルでの出場機会が思うように得られていない。不安材料の残るセンターバックに、22歳が滑り込んだ。A代表に初選出された1月の国内組合宿は体調不良で辞退。実質的な初代表の舞台で、W杯へ最後のサバイバル挑戦権を手にした。

 今年1月、C大阪からスイス1部グラスホッパーに加入。森保監督は新天地で主力として活躍する瀬古が、移籍以来インテンシティー高く戦う中で強さを身につけている点を評価。「ディフェンスではあるが本来持っている攻撃の組み立てと対人の強さの良さを発揮できていることを現地視察や映像で確認し、今回のグループに入っても活躍できるだろうということで招集した」と説明した。

 瀬古は出番のなかった昨夏の東京五輪でも、選手の登録人数が18人から22人に増えたことでバックアップメンバーから正式に五輪メンバー入りを果たした経験を持つ。98年W杯フランス大会では、本番2カ月前の韓国とのテストマッチで当時18歳だったMF小野伸二がデビューし、そのまま本大会の切符をゲット。同様に大逆転での夢舞台行きを目指す。

 ◇瀬古 歩夢(せこ・あゆむ)2000年(平12)6月7日生まれ、大阪府出身の22歳。10年にC大阪の下部組織に加入し、16年にトップチームに2種登録。17年5月のルヴァン杯・神戸戦でクラブ史上最年少となる16歳11カ月でトップデビュー。18年10月にプロ契約。20年にはルヴァン杯でニューヒーロー賞、リーグ戦でベストヤングプレーヤー賞と史上4人目のダブル受賞に輝いた。各年代別代表に選出され、21年東京五輪もメンバー入り。1メートル85、80キロ。利き足は右。

 ▽W杯フレッシュ選出 過去の日本代表W杯メンバーで選出時の国際Aマッチ通算出場数の最少は2試合で6人。98年フランス大会の小野のほかGK楢崎正剛とMF伊東輝悦、02年日韓大会のGK曽ケ端準、10年南アフリカ大会のDF岩政大樹、14年ブラジル大会のGK権田修一がいる。また大会開催年にAマッチ初出場したのは過去4人。98年の小野と楢崎はそれぞれ4月と2月、02年のMF三都主アレサンドロとMF小笠原満男は同年3月にデビューしたばかりだった(いずれも本大会初戦は6月)。

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2022年9月16日のニュース