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“至宝”久保がA代表の顔へ 涙の五輪から1カ月 中国戦で自ら決定機創出

[ 2021年9月9日 05:30 ]

W杯アジア最終予選B組   日本1―0中国 ( 2021年9月7日    カタール・ドーハ )

<中国・日本>前半シュートを放つ久保(C)JFA
Photo By 提供写真

 7大会連続のW杯出場を目指すB組の日本は、カタール・ドーハでのW杯アジア最終予選第2戦で中国に1―0で勝利し、初勝利を挙げた。初戦でオマーンに敗れ、勝利が必須だった一戦。念願のトップ下で先発起用されたFW久保建英(20=マジョルカ)が攻撃をけん引し、FW大迫勇也(31=神戸)が前半40分に決勝点を挙げた。

 日本代表の「顔」が、ついに久保へ――。新時代の幕開けを予感させる一戦だった。中国が自陣に引きこもった前半、単調になりかけた攻撃に得点以外で唯一、怖さをもたらした。23分に左ポスト直撃の右足シュート、38分に左足ミドルで決定機を創出。際立った。

 連敗なら進退問題も勃発しかねない大一番で、森保監督から命運を託された。「大迫を軸としたときに、しっかりといい絡みができる」と、念願だったトップ下で先発起用された。存在感は圧倒的。AFCの公式サイトは「久保が中国をはらはらさせる責任を担うことで、日本は脅威を持ち続けた」と高評価を与えた。

 「W杯が始まるころには、自分は代表で圧倒的な存在になっていないと遅い」。メダルを逃して号泣した東京五輪のメキシコ戦直後に言った。1カ月でその第一歩を踏んだ。中田英寿、中村俊輔、本田圭佑、香川真司ら代々のスターが担ったトップ下。20歳で名乗りを上げた。

 後半、鎌田がトップ下に入れば右MFでも好機をつくった。2列目なら自在に、南野、鎌田、堂安らとの共演は可能。今後の予選でも重宝が予想される。「日本の至宝」が、カタールへの道中で自身の時代の到来を鮮烈に印象づけた。

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2021年9月9日のニュース