南米クラブ決勝大混乱!リバープレートVSボカ戦ファン暴徒化で試合再延長
南米クラブ王者を決めるリベルタドーレス杯が大混乱に陥った。ともにアルゼンチン・ブエノスアイレスを本拠地とする宿敵同士、リバープレートとボカ・ジュニアーズの顔合わせとなった決勝の第2戦が25日、再延期されることが決まった。当初24日に行われる予定だったが、リバープレートのファンが相手のチームバスに投石するなどして選手に負傷者が出たために順延され、さらに翌日の開催も無期延期となった。実施日と会場は27日に話し合う。第1戦は2―2で引き分けており、優勝チームは12月12日開幕のクラブW杯(UAE)に出場する。
歴史的なライバル対決の結果が、ピッチではなく会議室で出る可能性が出てきた。25日に再延期となったリベルタドーレス杯決勝第2戦について、南米連盟のドミンゲス会長は「新たな開催日を両クラブ会長と話し合う」と27日にアスンシオン(パラグアイ)で会合を行うと発表した。
アルゼンチンの2大クラブが同大会決勝で初対戦するということで世界的な注目が集まる中、24日の第2戦開始直前に事件が発生。ホームのリバープレートの一部ファンがスタジアム前でボカ・ジュニアーズ選手らが乗ったバスを襲撃した。投石によって割れた窓ガラスで主将のMFペレスが左目、MFラマルドが右目を痛め、複数の選手が顔、腕、足、胸などを負傷。催涙ガスで数人が嘔吐(おうと)した。
一夜明けた25日に会見したボカ・ジュニアーズのアンジェリッシ会長は「プレーするなら両チーム同条件であることが必要」とした上で「ピッチで勝敗が決まることが望ましいが、クラブ会長としての責任がある」と27日の会合で宿敵への処分を要求する可能性を示唆した。逆の立場で前例があるからだ。
同じカードとなった15年大会の決勝トーナメント1回戦第2戦。後半開始前にホームのボカ・ジュニアーズの観客からリバープレートの選手へ催涙スプレーが噴射され、選手4人が病院に搬送されて試合が中止となった。その2日後に南米連盟が下した処分は、ボカ・ジュニアーズの大会除外。今回はリバープレートへ同様の処分がなければ“不公平”というわけだ。
地元紙クラリンは南米連盟のドミンゲス会長が第2戦開催を強く望んでおり、処分の可能性は低いと報道。有力候補日は2週間後の12月8日で、勝者が直後にクラブW杯に出場することからUAEで試合を行う案も出る可能性があると伝えた。リバープレート側は当初予定通りホームでの開催を主張する見通し。より有利な条件を引き出すために、宿敵の両会長が“場外戦”を繰り広げることになりそうだ。
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