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鹿島 大逆転Vへ5連勝で「逆王手」 盟主が底力2発

[ 2016年6月19日 05:30 ]

<神戸・鹿島>後半、遠藤が勝ち越しゴール

明治安田生命J1第1S第16節 鹿島2―1神戸

(6月18日 ノエスタ)
 9試合が行われ、2位の鹿島がMF土居聖真(24)とMF遠藤康(28)のゴールで神戸に2―1で逆転勝ち。勝ち点を36とし、今季初の首位に立った。川崎Fは福岡と2―2で引き分け、自力優勝が消滅。25日の最終節で鹿島は福岡、川崎Fは大宮とそれぞれホームで対戦する。1試合消化の少ない浦和は広島に2―4で敗れ、勝ち点27のままで優勝の可能性が消えた。

 鹿島が「逆王手」をかけた。先制を許しながらも逆転し5連勝。引き分けた川崎Fをまくって、最終節を前に首位に躍り出た。決勝弾を決めたMF遠藤は「優勝はしなきゃいけない。これを続けていけば年間1位も獲れる。この戦いを続けていきたい」と、最終節の福岡戦を見据えた。

 前節終了時点で首位・川崎Fとは勝ち点1差の2位。勝たなければ頂点が見えてこない状況の中、前半は相手の守備に苦しみ、カウンターに手を焼いた。序盤にはDF昌子が激しい口調でFW金崎に対して指示を飛ばした。「攻撃陣は攻撃。守備陣は守備という感じになっていた。もっと、前から(守備に)行ってくれ、と言いました」。その後、DF西とFW金崎も“口論”。西は「“もっと強く(ボールを)出せ”と言われたので、出してほしかったらボールをキープしろよと言い返しました」。選手同士が勝利を目指して高い要求を出し合うことは強いチームの必須条件。今季は昨季までに比べて、言い合いが多いと西は言う。6年間リーグタイトルから遠ざかっている鹿島だが、常勝軍団復活へ向け、勝利への執念を全員が燃やした。前半45分には土居が同点弾。「自分で言うのも何ですが、いい時間に決められた」。この一撃で主導権を取り戻し、逆転勝利を呼んだ。

 この結果、最終節の福岡戦に勝てば優勝が決まる。累積警告でMFカイオと昌子が出場停止となったが、最後にリーグ優勝を果たした09年を知る28歳の遠藤は「代わりに出た選手がやってくれる」と言い切る。これまで17冠を誇る名門が、総力戦で頂点をつかむ。

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