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北朝鮮女子代表が来日 リオ五輪予選「例外」で

[ 2016年2月25日 13:15 ]

日本に到着したサッカー女子北朝鮮代表のメンバーら=25日午後、関西空港

 女子サッカーの北朝鮮代表メンバーらが25日、大阪市で29日開幕するリオデジャネイロ五輪アジア最終予選に出場するため、滞在先の中国・北京から民間機で関西空港に到着した。

 日本政府は北朝鮮の核実験と事実上の長距離弾道ミサイル発射を受け、独自制裁として北朝鮮籍保有者の入国を原則禁止したが、北朝鮮代表については「例外」として認めた。北京の日本大使館で24日、メンバーや監督ら計30人に査証(ビザ)が発給された。

 午後0時20分ごろ、真っ赤なコートにおそろいのピンクのリュックサックを背負ったメンバーが関西空港の到着ゲートに現れた。黒い服の男性数人に前後を挟まれ、歩いて移動。一般の渡航客とは別の入国審査窓口に並んだ。

 到着ロビーで、民族衣装を着た大阪朝鮮高級学校の女子生徒が一行に花束を手渡し、拍手と平壌の流行曲で歓迎した。

 在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)大阪府本部の姜賢国際・統一部長は報道陣に「北朝鮮と日本がワンツーフィニッシュで五輪に一緒に行けるといい。今、日朝関係は悪いが、スポーツを通じて良くなるきっかけになれば」と話した。

 最終予選は日本、韓国、中国、北朝鮮、ベトナム、オーストラリアが総当たりで争い、上位2チームが五輪出場権を得る。日本と北朝鮮は3月9日に対戦する。

 菅義偉官房長官は23日の記者会見で「国際スポーツ界で国籍による差別は禁止という考え方が浸透している」と入国を認めた理由を説明した。

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2016年2月25日のニュース