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大仁会長 八百長告発問題で異例対応 代表合宿で選手に説明へ

[ 2014年12月26日 05:30 ]

日本サッカー協会・大仁会長は、アギーレ監督の八百長問題に関して報道陣に対応

 日本代表のハビエル・アギーレ監督(56)がスペインリーグの八百長に関与した疑いで同国検察当局から告発された問題で、日本サッカー協会の大仁邦弥会長(70)は25日、選手に直接、事情説明する方針を明かした。千葉県内で29日に始まる合宿初日にも行う予定で、協会トップが代表合宿に出向き、選手と直接対話するのは極めて異例。代表監督が告発された前代未聞の事態に対応する。

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 ついに協会トップが動く。アギーレ監督が八百長に関与した疑いでスペイン検察当局から告発された問題は深刻化の一途をたどっている。そんな中、来年1月のアジア杯(オーストラリア)に向けた国内合宿は29日に始動する。事態を重く見た日本協会の大仁会長は「29日に行こうかな、と。今までのことでご心配を掛けているし、選手に説明したい」と明言した。

 大仁会長によれば、前日(24日)までにスペインに送り込んでいた日本協会の法務委員2人も帰国した。詳細は明かさなかったが、より正確な情報の報告を受け、その内容を選手に伝える方針だ。選手に対しては、霜田技術委員長からも現状の報告がある予定。協会トップが代表合宿に出向くこと自体が異例だが、少しでも選手の動揺を排除したい考えだ。

 その一方で、告発問題は予断を許さない状況が続く。バレンシア裁判所関係者によれば、アギーレ監督らが告発された件は近日中にも受理される見通し。合宿前に釈明会見を行うとされる指揮官も沈黙のままだ。告発が受理されれば強い権限を持つ予審判事の下、捜査は本格化する。アジア杯の指揮への影響は必至で辞任勧告、解任への動きは免れない状況だ。

 仕事納めのこの日、日本協会に最高顧問の川淵キャプテン、法務委員長の三好弁護士も姿を見せた。大仁会長は「U―16、19代表も(アジア選手権で)敗れ、W杯も1次リーグ敗退。厳しい年になった」と14年を総括したが、八百長疑惑という前代未聞の難題が残されたままだ。説明の場は、宿泊先ホテルか、ピッチ上になるかは調整中だ。告発後、対応の遅れが目立つ日本協会トップが自ら買って出た直接対話の場。選手の動揺を鎮めることができるだろうか。

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2014年12月26日のニュース