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岡崎 超絶ヒールで代表40発!本田も称えた「並大抵の努力じゃない」

[ 2014年11月19日 05:30 ]

<日本・オーストラリア>後半23分、岡崎はサイドからのボールをヒールで流し込みゴールを奪う

キリンチャレンジカップ 日本2―1オーストラリア

(11月18日 ヤンマー)
 日本代表は18日、オーストラリアと対戦、後半23分、FW岡崎慎司(28=マインツ)が右足のヒールで華麗なゴールを決めるなど2―1で勝った。国際Aマッチ通算40得点の大台到達は釜本邦茂(75点)、三浦知良(55点)に次ぐ歴代3人目。来年1月のアジア杯で優勝を争う開催国との前哨戦を制し、快挙に花を添えた。

 待ちに待った一撃は、らしくないオシャレな形で決めた。後半23分、ゴール前の岡崎が、攻撃参加で上がってきた森重の右クロスに反応。ゴールに背を向けながらも右のヒールでボールの方向を変え、華麗に流し込んだ。アギーレジャパン6試合目にして決めた初得点。「テクニックというよりも決めたい気持ち。スタートに立てた」と目を細めて喜んだ。

 1トップでプレーした過去のゲームでは、どれだけ動いても効果的なパスが出てこなかった。しかしこの日はチーム全体がシンプルにボールを前線へと蹴っていく意識を持ったことで、最前線に自然とボールが集まった。「監督も言っていたけど、蹴ること自体がダメではない。狙いを持って蹴ればいい」。待ち臨んでいた戦い方だった。

 今季もブンデスリーガ11試合で6得点と好調だ。9月20日のドルトムント戦ではW杯優勝メンバーのドイツ代表DFギンターがファーストコンタクトで反則を犯すほど激しくチェックしてきた。マインツのエースであることを相手が認識している証だった。

 ブラジルで味わった屈辱が原動力だ。「W杯の悔しさは忘れていない。あの舞台で力が出せなかったことがついて回る」。もはやW杯に出場することが目標ではない。そこで勝つために自らが成長することの必要性を感じる。「上を目指すならマインツでは終われない。変化していきたい」とさらなる進化を求めている最中だ。

 その姿勢には本田も驚きを隠さない。「凄いヤツ。僕もそうですけど、あんな下手なヤツが期待に応え続け点を取り続ける。並大抵の努力じゃない。ストライカーの気質やエゴイストさが磨かれている」とこの日のゴールを称えた。

 釜本邦茂(通算75得点)、三浦知良(同55得点)に次いで史上3人目となる代表通算40得点にも到達した。「カズさんまではまだまだ。数よりも大事ところで決めることを大切にしていきたい」と思いを口にした。

 アジア杯でも得点王を視野に入れる。「個人のタイトルのためにやったことはないけど、チームの勝利のためにやっていけば自然と見えてくる」。後半32分に退く際に握手したアギーレ監督からは「おまえはストライカーだな」と声を掛けられた。何度外してもゴールを狙い続け、どこまでも成長を目指す頼れる男。まだまだ得点を重ねていく。

 ≪3年連続最終戦ゴール≫FW岡崎が釜本、三浦知に次ぐ史上3人目の国際Aマッチ通算40ゴールを達成。85試合目での到達は3人の中で最も遅い(釜本=34試合、三浦知=70試合)。28歳216日での到達は釜本の28歳88日には及ばなかったが、三浦知の30歳102日よりは早かった。アギーレジャパン6戦目でようやく初ゴール。この試合に得点がなければ自身ワーストのAマッチ7試合連続無得点(11年1~9月)にあと1試合に迫るところだった。これで12年から3年連続Aマッチ年間最終戦でゴールを決め、シーズンラストを締めた。

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