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柏4発!!井原ヘッド 母校相手の初勝利に「運命感じる」

[ 2013年9月5日 06:00 ]

<柏―筑波大>前半、先制のヘディングシュートを決める柏・クレオ(右端)

 天皇杯2回戦の1試合が行われ、連覇を狙うJ1の柏は筑波大(茨城)を4―2で下した。1度は追いつかれながらFWクレオ(28)の2得点などで勝利。ネルシーニョ監督(63)の辞意表明を受け、暫定的に指揮を執った井原正巳ヘッドコーチ(45)が母校を相手に指揮官として初勝利を挙げた。

 騒動に揺れた柏が再スタートを切った。番狂わせに意気込む大学生を相手に1度は追いつかれながらも、きっちり突き放して白星発進。ネルシーニョ監督が辞意を表明した8月31日のJ1鹿島戦後、初めての公式戦で暫定的に指揮を執った井原ヘッドコーチは「とにかく勝たないといけなかったので」と息をついた。

 準備期間3日で迎えた一戦。最も気にかけたのは選手のモチベーションを高めることだった。修正は守備のバランスなど微調整にとどめ、選手に「プロ意識を持って臨むことが大事。目の前の試合に集中するように」と訴えた。7日に横浜とナビスコ杯準決勝第1戦を控え、MF大谷ら一部主力を温存。それでも「結果が出ずに駄目かと思われたくない」と明かしたDF増嶋ら選手が奮起し、MF栗沢は「いいスタートを切るために勝って良かった」と笑った。

 4年前のネルシーニョ監督就任時につなぎ役でJ1を2試合指揮した際は1分け1敗。母校相手に初勝利を挙げた井原ヘッドは「運命的なものを感じている」と感慨深げ。試合前のスタンドではネルシーニョ監督に辞意撤回を望む横断幕が並んだが、代行監督が不在の穴を埋めて柏が落ち着きを取り戻した。

 ≪柏サポーター横断幕全文≫一度言ったことを撤回するには、勇気もいるし、恥もかくだろう。だが、あなたには、それを乗り越えるだけの器と実績がある。少なくとも俺らは、そう思っているし、そう信じている。辞めるにしても、このタイミングではない。まだあなたの仕事が残されている。ネルシーニョ帰って来い。柏の史上最高監督ネルシーニョ。心からあなたに感謝しているが、ネルシーニョの時代を終わらせるにはまだ早い

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2013年9月5日のニュース