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背水高原 相性抜群俊輔との融合で再生だ

[ 2008年5月27日 06:00 ]

練習でシュートを放つ高原、左は巻

 エースはく奪の危機にある日本代表FW高原(28)が背水の一戦に臨む。前日の戦術練習では前を向いたプレーに、本来の迫力が戻って来た。「試合に出たい。常に準備はできている。ここに来た選手は誰もが戦いに来ている」。コートジボアール戦では出番なしの屈辱。FWでは玉田がゴールを決め、立場はより厳しくなった。プレーで、言葉で、パラグアイ戦に懸ける思いをむき出しにした。

 もちろん、再起への自信はある。国際Aマッチ56戦に出場し日本歴代6位の23得点をマーク。そのうち実に21点を、パラグアイ戦への出場が有力な中村俊輔と同時出場した46戦で決めている。ゴール確率は驚異の・457。一方、中村不在の試合は、10戦2得点と得点力は急落。高原にとって、日本の誇る天才パサーとの相性はゴールに直結している。
 現代表でも高原の経験値は群を抜く。当然、若手の良き手本としても期待されるが「そういうのは言っても分かんない。自分で感じるもの」と厳しく突き放した。裏を返せば、もはや年齢差に関係なくライバル心を燃やしているということ。猛烈な危機感が、高原に本来の荒々しさを取り戻させた。
 今季、浦和では2得点と不調が続く中、28日にはW杯3次予選代表の発表が待つ。仮にパラグアイ戦でも結果が残せず、もしくは2戦連続で出番がない状況となれば、それはW杯予選では岡田ジャパンの“構想外”となることを意味する。「FWは結果がすべて」と高原。中村との融合はきっかけになるか。エースの真価が問われる。

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2008年5月27日のニュース