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オシム流捨て!岡ちゃんオレ流宣言

[ 2008年3月29日 06:00 ]

岡田監督の“脱オシム流”について聞かれた浦和・阿部は言葉少なにクラブハウスを後にする

 岡ちゃんが今さらながらオシム流との決別を宣言した。26日のW杯アジア3次予選でバーレーンに0―1と敗れた日本代表は28日、都内でスタッフ会議を開催。岡田武史監督(51)はオシム前監督の戦術を継承することを放棄し、オレ流を前面に押し出す姿勢を示した。マンツーマン守備をゾーン守備に変えるなど、03、04年にJ1連覇を果たした横浜時代のスタイルで苦境を切り抜けるつもりだ。

 約2時間の会議を終えた岡田監督は「これからはオレのやり方でやる。高い授業料だったが、これで吹っ切れた。思い通りにやらせてもらう」と語った。オシムサッカーとの決別宣言。前任者が築いてきたものは水泡に帰すが、なりふり構っていられなかった。

 バーレーン戦でいいところなく敗れ、2組2位に転落した。昨年12月就任の指揮官は「すぐ予選だったので、いろいろ変えるのはリスクが大きかった。これまでのことを踏襲し、我慢してきたところがあった。(自分の色を出すのは)3次予選が終わってからかなと思っていたけど、甘かった」と説明。オシム流を引き継がなければという重圧が足かせになっていたと言わんばかりだった。

 具体例としては「人に就く守備をさせたが(以前は)そういうのはやっていなかった」と不慣れなマンツーマン守備をゾーン守備に変えることを明言。それ以外は「いろいろ」と言葉を濁したが、J1連覇を成し遂げた横浜監督時代に近いスタイルとなることは間違いない。しっかり守って、手数をかけずに攻める。3バックに大型選手を配し、攻撃はロングボール主体で中盤が省略されることも多かった。選手選考については「コアな部分は変わらない」と話したものの、最終ラインで起用されることが多かった1メートル70台の阿部、今野の“配置転換”や中盤の入れ替えが予想される。

 高原は「監督が代わればやり方が変わるのは当たり前」と話したが、ある選手は「つなぐサッカーができなくなるのかな」と不安を募らせた。選手の中にオシム流を望む声が多いのも事実で、不満の声も聞かれ始めている。3次予選の残り4試合を戦う6月までに「岡田サッカー」が完成しなければ、思わぬ悪夢が待ち受けるかもしれない。

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2008年3月29日のニュース