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寺川、日本新V!世界2位タイムで本番へ弾み

[ 2012年5月26日 06:00 ]

<女子100メートル背泳ぎ>日本新で優勝した寺川は表彰台でガッツポーズ

競泳ジャパンオープン第1日

(5月25日 東京辰巳国際水泳場)
 女子100メートル背泳ぎで、寺川綾(27=ミズノ)が今季世界ランキング2位となる59秒08の日本新で制した。4月の代表選考会で自らが出した日本記録を100分の2秒更新。2大会ぶりに出場するロンドン五輪での金メダル獲得へ向けて弾みをつけた。

 スタートから寺川は果敢に飛び出した。前半50メートルは世界記録ペースより0秒09速い自己最速の28秒62。「最後はどこを泳いでいるか分からないぐらいきつかった」と後半バテて目標の58秒台には届かなかったが、自身の日本記録を0秒02更新。「ベストが出ると思っていなかったのでうれしいけれど、また59秒かかったので複雑でした」と喜びは控えめだったが、日本女子のエースの存在感を示した。

 2大会ぶりの五輪代表を決めた4月の選考会後も、ひと息つくどころか攻め続けている。平井コーチは「メダルを獲るためには大胆にやらないといけない」と体の各部位を順番に休みなく追い込むサーキットトレーニングを新たに週4回導入。寺川は嫌な顔ひとつせず、懸命に体をいじめた。今回は疲労を抜かずに臨んだ。レース展開のバリエーションを増やすため、あえて前半積極的に飛び出す泳ぎを試した。そんな中での自己ベスト更新だけに「いい練習が積めている証拠」と納得の表情を見せた。

 平井コーチは「みじん切りじゃなくて、ぶつ切りでドバッと更新してほしかったけれど、アベレージは高い。メダルは近づいているかな」とメダル獲得の手応えを口にした。寺川はもっと上を見ている。「(五輪では)必ず58秒台で泳ぎたい。58秒9だったら色がどうなるか分からない。もっといいタイムを目指したい」。あくまでも金メダルを目標に、残り2カ月追い込んでいく覚悟だ。

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