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チベット自治区ラサ 聖火リレー控え厳戒態勢

[ 2008年6月20日 22:47 ]

 3月に暴動が起きた中国のチベット自治区で1日だけ行われる北京五輪の聖火リレーを翌日に控えたラサでは20日、警察官が主要道路の約百メートルおきに立ち、ゴール地点となるポタラ宮前の広場も入場が禁じられるなど厳しい警戒態勢が敷かれた。

 ラサでの聖火リレー取材は、ほかの場所とは異なり中国政府が直接手配。外国メディアは香港や台湾を含め45人に制限された。

 警官や武装警察隊の数百人が警戒に当たるポタラ宮周辺で、チベット民族の市民数人に取材を試みたが、すぐに「話したくない」などと言って逃げるように立ち去った。

 3月の暴動以降、民族間の対立感情が消えず厳しい警戒が続いていたとみられ、漢民族のタクシー運転手(42)は「治安部隊がいないと怖くて生活できない」と話した。

 21日の聖火リレーでは、新疆ウイグル自治区でのリレー(17―19日)と同様、一般住民は締め出されるとみられる。正式な発表はないが、リレーの出発点はチベット仏教最高指導者ダライ・ラマの夏の離宮だったノルブリンカで、午前中だけで終わる見通し。(共同)

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2008年6月20日のニュース