【安田記念】セリフォス100点 鋼のように強じんな体、父以上の落ち着き

[ 2023年5月30日 05:30 ]

鈴木康弘氏「達眼」馬体診断

セリフォス
Photo By スポニチ

 ジャックドールの明るい栗毛が黄金色の光沢なら、セリフォスの栃栗毛に近い濃い栗毛はチョコレート色に輝いています。後肢に付けた星印のマーキングがくっきりと映るほど皮膚の状態もいい。

 ジャックドールがモーリス譲りなら、こちらは筋肉マッチョで知られた父ダイワメジャーの特徴を体現しています。トモと肩に備えているのはひと目で短距離ホースだと分かる大きな筋肉。相変わらず腹周りは細めですが、トモと肩の筋肉は3歳秋よりもさらに強度を増しています。鋼のように強じんになりました。

 立ち姿はダイワメジャーよりも穏やかです。前進気勢を前面に押し出した父とは対照的な落ち着き払ったたたずまい。引き手を遊ばせながらゆったりとハミを受けている。目、耳、鼻先を正面の1点に集中させ、四肢はバランス良く大地をつかんでいます。

 子母沢寛の時代小説「父子鷹」によると、勝海舟は血の気が多い父・勝小吉とは対照的に冷静沈着だったようです。父ダイワメジャーが16年前に制したタイトルに父以上の落ち着きで挑むセリフォス。ターフ界の父子鷹です。

続きを表示

「2024 NHKマイルC」特集記事

「京都新聞杯」特集記事

2023年5月30日のニュース