武豊はやっぱりスターと思ったJBC

[ 2022年9月25日 05:00 ]

スマートファルコン衝撃のレース後、鈴木淑子さん(左)においしい生ビールをごちそうになったのも懐かしい思い出
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 【六車奈々のナナイロ馬券】「ええっ!?逃げるの!?」。10年、船橋競馬場で開催されたJBC。クラシックのスタートが切られるや否や、場内はどよめいた。

 当時、まだ地方所属馬のクラシック優勝はなく、船橋所属の実力馬フリオーソにとって初優勝の大チャンス。この歴史的瞬間を見届けるべく、全国から大勢のファンが駆けつけた。

 ところが、ゲートが開くとJRAのスマートファルコンが予想外の逃げ。武豊騎手の思い切った騎乗、予想もしない展開に観客は騒然となった。「フリオーソ行け!」。直線で応援が飛び交う中、スマートファルコンが7馬身差で優勝。衝撃的な圧勝劇に船橋が揺れた。

 全員がフリオーソのファンかと思うほど重い空気の表彰式。「今のお気持ちは?」と聞かれた武豊騎手は開口一番、「フリオーソを負かしてすみません…」と一言。みんなの胸中を本人が口にしたことでドッと笑いが起こり、場内は一気に和やかムードに。その上で「今年はケガがあり、復帰後、初めてGIを勝てました」と素直に喜びを語ると「豊、おめでとう!」と温かな拍手に包まれた。

 大舞台での才能、人を引きつけるトーク。「やっぱり武豊はスターだ!」。誰もがそう思ったJBCだった。

 さあ!JBC盛岡まで、あと39日だ!絆カップはキラットダイヤが勝つ。3連単で(9)→(6)=(2)(4)(7)(8)。各200円で計1600円。

 ◇六車 奈々(ろくしゃ・なな)1973年(昭48)12月2日生まれ、京都府出身の48歳。グリーンチャンネル「岩手競馬Presents M'sTV」メインMC。

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2022年9月25日のニュース