【弥生賞】国枝師 クラシック本番心待ち「完璧。さすがは武豊。凄いな」

[ 2020年3月9日 05:30 ]

サトノフラッグで弥生賞ディープインパクト記念を制し喜びあう(左から)武豊、国枝栄調教師、里見治氏(撮影・西川祐介)
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 無観客の静寂に包まれた競馬場に国枝師の甲高い声が響いた。「いい競馬だった。ありがとう」。満面の笑みで殊勲の人馬を出迎えた。「位置取りから運びまで完璧。さすがは武豊。やっぱり凄いな」。手放しで好騎乗を称えた。

 アパパネ、アーモンドアイと2頭の3冠牝馬を育て上げた名伯楽だが、不思議と牡馬クラシックには縁がなく、いまだ未勝利。「そりゃもう、喉から手が出るほど…」。口から手を出すジェスチャーで笑わせると、続く言葉をグッとのみ込んで続けた。「一戦ごとに成長している。メンタル、フィジカル、サイズ(馬体)と三拍子そろっているからね。本番が楽しみ。俺が緊張しないようにしないとな」と笑った。

 スタンドで見届けた里見治オーナー(78)も「正直、重馬場がどうかと思っていたが、これなら次が楽しみ」と満足顔。「まだ目いっぱいに仕上げていないし伸びしろがあるね。皐月賞からダービーだね」と、早くも2冠を見据える。オーナーの、トレーナーの悲願でもある春2冠。父の軌跡を追い始めた孝行息子に夢の実現を託す。

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2020年3月9日のニュース