【きさらぎ賞】コルテジア重賞初V!鈴木孝師 79頭目でJRA重賞初制覇「本当にうれしい」

[ 2020年2月10日 05:30 ]

きさらぎ賞で重賞初勝利を果たしたコルテジア(手前)(撮影・亀井 直樹)
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 京都メイン「第60回きさらぎ賞」は7番人気のコルテジアが重賞初V。管理する鈴木孝志師(48)は開業11年目でうれしいJRA重賞初制覇となった。 レース結果

 普段はポーカーフェースのトレーナーが、思わず笑みを浮かべた。これが夢にまで見た瞬間だ。ブービー人気のコルテジアが好位から押し切って、鈴木孝師は延べ79頭目の挑戦でJRA重賞初制覇。ゴール後すぐ、師匠である岩元市三元調教師から祝福の電話をもらうと、受話器越しに何度も何度も頭を下げた。

 「地方では去年、グランドボヌールで重賞(サマーチャンピオン)を勝っていたんですけどね。今年は初めから中央で重賞を勝ちたいと言っていたんですが、早々と2月に達成できて、本当にうれしいです」

 きさらぎ賞5勝を誇るディープインパクト産駒のストーンリッジ、アルジャンナを従えて先頭でゴール。伏兵ながらレース運びは堂々たるものだった。好発からスローの3番手へ。リズム良く運んで直線に向くと、先に抜け出したストーンリッジとのし烈な競り合いを首差制した。松山は騎手トップとなる20年重賞3勝目。鈴木孝厩舎の馬に最も多く乗り、最も多く勝っている主戦だけに喜びもひとしおだ。

 「直線に向いた時、手応えがあったので前はかわせると思いました。長く脚を使えるし、つかまえに行って押し切ってくれましたからね。非常に強い競馬をしてくれたと思います」

 最高の形で賞金加算に成功し、いざクラシックへ。前田幸治オーナーは「大山ヒルズに放牧に行って、皐月賞(4月19日、中山)に直行します。(弟の前田晋二氏が所有する)コントレイルと2頭出しです」と明言。鈴木孝師も「2400は分からないけど、2000まではいけると思う。このまま松山が乗ってくれれば」と笑みを浮かべた。

 調教助手時代に中山大障害を3連覇したポレールを手掛けたトレーナーは「無事是(これ)名馬」がモットーだ。徳川家康と同じ三河出身。雌伏の時を糧に、開業11年目の今年、コルテジアと共に大ブレークを期待したい。

 ◆コルテジア 父シンボリクリスエス 母シェルエメール(母の父ジャングルポケット)牡3歳 栗東・鈴木孝厩舎所属 馬主・前田幸治氏 生産者・北海道新冠町ノースヒルズ 戦績6戦2勝 総獲得賞金5554万6000円。

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