渡辺英が差し切りV 苦節20年ぶりG1制覇「もう1度SGへ」

[ 2018年4月23日 05:30 ]

第19回マスターズチャンピオンを制した渡辺英児
Photo By 共同

 ボートレース福岡のプレミアムG1「第19回マスターズチャンピオン(優勝賞金1000万円)」の優勝戦が22日、第12Rで行われ、2号艇の渡辺英児(48=静岡)が2コース差しで初出場初優勝を飾った。1番人気に推された今村は5着。昨年に続く大会連覇はならなかった。

 派手なガッツポーズはなかった。いかにも“必殺仕事人”の渡辺英らしい。それでも表彰式のクライマックスでファンの大歓声の中、全身で喜びを表した。

 「素直にうれしい。二度とG1を勝てるなんて思ってなかった。自分がレーサーだと知っている全ての人にこの優勝を伝えたい」

 大一番を前に北西風が強まり、博多特有のウネリが発生。10、11Rは2コースの選手が差し切って白星を挙げた。渡辺英にとってはまさに“神風”。1Mで今村が波に引っかる中、抜群足に仕上がった18号機が背中を押してくれた。

 「今村さんのしぶきを浴びて、しまったなと思ったけどエンジンのおかげでウネリに勝てました」

 これが98年7月浜名湖周年以来となる2度目のG1制覇。当時は記念戦線の常連となったが時間の経過とともに主戦場は一般戦へ。

 「初優出でG1を勝って、どこかなめてましたね。ガツガツしなくても勝てるんだろうなと。実際にはなかなか勝てなくて…」

 このG1タイトルで来年3月の戸田クラシックの権利を手にした。

 「以前、SGで優出した時に優出しただけで満足してしまった。もう一度SGで優出して、今度こそ集中して優勝戦を走りたい」

 マスターズ世代に足を踏み入れたが、闘志は衰えていない。大輪の花を咲かせる舞台はきっと巡ってくる。

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2018年4月23日のニュース