【フローラS】オハナ 余裕の12秒7!一族悲願へ満開仕上げ

[ 2018年4月20日 05:30 ]

<フローラS>併せで追い切るオハナ(左)
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 オークスTR「第53回フローラS」の出走馬が確定した。今年から本番の優先出走権が3着→2着以内と厳しくなった前哨戦。出走17頭で唯一の木曜追いを行ったのがオハナ。祖母ノースフライトの良血が、ここ一本に絞った調整で狭き門に挑む。

 一族悲願のクラシック舞台へ。樫切符を目指すオハナが最終追いで躍動した。ダートコースで体をほぐしてからWコースへ。ランプフィーバー(3歳未出走)を1馬身追走する形でスタートした。徐々に加速し3角すぎで追い付いて内で併走。直線も馬なりながら、回転の速い脚さばき。馬の行く気に任せてラスト1F12秒7。余裕の手応えで併入に持ち込んだ。「いつも通りのいい動きでした」と森助手も満足顔だ。

 前走(クイーンC4着)時の体重が414キロと小柄。森助手は前走を「2戦目を勝った(菜の花賞1着)後、在厩のまま調整したが、なかなか体が戻らなかった。状況が厳しい中で、よく頑張ってくれた」と振り返る。桜花賞は選択肢から外し、放牧に出して馬体の回復を促した。「帰厩後は順調に乗り込めて、体もふっくらした。前走以上の雰囲気」と同助手。17日の計量で424キロ。「カイ食いも細いし、まだまだ成長途上」と評するが、着実にたくましさを増しているのも事実だ。

 重馬場のデビュー戦を3F33秒6で差し切り、続く菜の花賞も前残りの流れを、残り100メートルから強烈な末脚でねじ伏せた。ディープインパクト産駒らしい切れ味が武器だが、折り合い難もなく操縦性も高い。これまでの3戦はいずれもマイル。一気に2Fの距離延長となるが、森助手は「エンジンの掛かりが遅いタイプなので、距離が延びるのはプラス」と、既に本番を見据えている。

 93〜94年に活躍し、安田記念、マイルCSとG1・2勝を挙げた名牝ノースフライトを祖母に持つ良血。全兄キロハナ、全姉ハナレイムーンもデビュー戦を快勝して注目されたが、故障などでクラシック出走はかなわなかった。祖母も含め、これまでクラシックに縁のなかった母系。“お花”ではなく、ハワイ語で「家族」の意味を持つオハナ。小柄な根性娘は、一族の思いも背負って、オークスの晴れ舞台を目指す。

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2018年4月20日のニュース