【阪神JF】ラッキー85点 将来性感じる抜群のバランス

[ 2017年12月5日 05:30 ]

首差しが抜け、肩甲骨の角度も良いラッキーライラック
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 ラッキーライラックは完成度でロックディスタウンに見劣りします。でも、将来性はこちらの方が上かもしれません。特筆すべきは前駆の発達。肩にはボリュームのある筋肉を付けています。その一方、トモにも厚みがあるため前後のバランスがとてもいい。飛節も絶妙な角度。トモのパワーを無駄なく推進力に変えることができる。全身が柔軟性にあふれていて、480キロ超の馬体重以上にインパクトがあります。

 ただし、キ甲は未発達。これから膨らんでくるのでしょう。まだつぼみの段階です。その割に首差しがよく抜けています。肩甲骨の角度もいい。しっかり寝ており、前肢のストライドを十分に伸ばせます。キ甲が発達してくれば、さらに迫力が増してくるでしょう。顔つきもおっとりしていて、幼い。これから競馬を重ねるごとに表情に厳しさが加わってくるでしょう。

 ただし、注文を一つ付けておきます。距毛(球節後部の毛)ぐらいは身だしなみとして切りそろえてほしい。馬はただ速く走ればいいというものではない。距毛が長過ぎるのは見栄えしません。

 馬体を見る限り、今年の2歳牝馬は総じて低レベル。ソウルスターリング(昨年の2歳女王)のような見た者がのけ反るような名牝の相をたたえた姿には出合えませんでした。ラッキーライラックは心身共に未成熟ですが、前後駆のバランスの良さを買って2番手の85点としておきます。

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2017年12月5日のニュース