【京都大賞典】7歳レイアーV!武豊は同一重賞史上最多の9勝

[ 2017年10月10日 05:30 ]

<京都11R・京都大賞典>スマートレイアーで勝利し、笑顔をみせる武豊(上)
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 ミスター競馬が、また新たな勲章を手に入れた。京都競馬場で行われた「第52回京都大賞典」は、7歳牝馬スマートレイアーがV。鞍上の武豊(48)は、JRA史上初の同一重賞9勝、G2・100勝を達成した。

 一線級牡馬相手にも自慢の瞬発力は一切衰えていなかった。7歳牝馬スマートレイアーはスタートで挟まれ後方からの競馬。それでも武豊はすぐにリカバー。道中はじっくり脚をため、直線勝負に全てを懸ける。レースが動いたのは坂を下った直線手前。外から1番人気のシュヴァルグランが動くと、各馬も一斉にスパート。有力馬が外に持ち出す中、レイアーは内ラチ沿いをスルスルと進出。早め先頭に立ったトーセンバジルをラスト50メートルで捉え、半馬身差退けた。上がりはメンバー最速3F33秒4。武豊は抜群の手応えを振り返った。

 「レース前からいろいろと考えていた。前に行く形も、今日のような競馬も。タメにタメたんでラストは凄い脚でしたね。最後の直線は進路を探すだけでした」

 鞍上は昨年のキタサンブラックに続く連覇。自身初タイトルとなった思い入れのあるレースで、同一重賞最多記録となる9勝目を飾った。またG2通算100勝も達成。「(3日間競馬の)月曜は調子がいいですね」。記録ずくめの勝利に最後まで笑顔は絶えなかった。

 例年は府中牝馬Sから始動だが、今年はあえてハイレベルなここを選択した。大久保師は「毎年同じパターンでやって結果が出ていないし、このコース形態(京都外回り)は合っている。牝馬だからという考えはないから」と説明。英断が好結果につながった。

 秋の始動戦を制し、堂々とエリザベス女王杯(11月12日、京都)へ。トレーナーは「年齢を重ねて精神面に落ち着きが出てきた。G1を勝てる馬だと思ってこれまで仕上げてきた。次もしっかりと仕上げていきたい」と力を込めれば、武豊も「ラストチャンスのつもりで頑張りたい」と意気込む。悲願のタイトル奪取へ、熟練コンビが突き進む。

 ◆スマートレイアー 父ディープインパクト 母スノースタイル(母の父ホワイトマズル)牝7歳 栗東・大久保厩舎所属 馬主・大川徹氏 生産者・北海道新ひだか町の岡田スタツド 戦績27戦9勝 総獲得賞金4億8830万500円。

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