【キーンランドC】勝浦不敵!泥んこ馬場歓迎フミノムーン

[ 2017年8月25日 05:30 ]

キーンランドCへ向けて追い切るフミノムーン
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 今週の札幌メイン「第12回キーンランドC」は、後方勢に妙味有り!?道悪巧者のフミノムーンに騎乗する勝浦正樹(39)は、木曜の追い切り中に降りだした雨を歓迎した。連日の調教に使われ続けた札幌芝コース。当日の雨がなくとも、中間の降雨がフミノムーンに味方する。

 フミノムーンの追い切りを終えた勝浦が、降り始めた雨を見つめて不敵に笑った。「どんどん降ってほしいね。少しでもパワーを要する馬場になってくれればうれしい」。函館とは違い調教用のWコースがない札幌競馬場。雨が降り続けた今週、芝コースで水しぶきを上げる馬たちが“ムーン向き”の馬場を仕上げた。

 自身の最終仕上げはダートコースで。単走でスタートすると、小気味よくピッチを上げた。鞍上の手綱は直線に入っても動かず、馬の行く気に一任の構え。それでも5F67秒1〜1F12秒6とラストは鋭く駆け抜けた。勝浦は「乗りやすい馬ではないんだけど、今日は落ち着きがあった。リズム良く走っていたし、休み明けの前走(バーデンバーデンC1着)を使った効果があるんですかね」と手応えを口にした。

 やや重で2勝、重&不良なら【1・0・1・0】の道悪巧者。前で運べる器用さがないだけに、先行勢が苦しむ渋った馬場で末脚が爆発する。「パワーがあるから泥んこ馬場もこなせる。もちろん洋芝も大丈夫」とは北添助手。開催を重ねた札幌、先週の札幌記念は伏兵の差し馬が1、2着(サクラアンプルール、ナリタハリケーン)を独占した。ここもネロ、シュウジ、ソルヴェイグなどの強力先行勢が苦しむ馬場なら、後方勢の一発が怖い。

 取材中、鞍上が何度も口にしたのは「簡単な馬じゃない」というフレーズ。だからこそ、約1年ぶりのコンビながら【2・0・1・1】と手の合う勝浦騎乗が頼もしい。「担当している助手さんは本当に大変だと思う。それでもしっかりコントロールしてくれているし、自分はレースで結果を出したい」と闘志を前面に出す。夏の終わりの電撃スプリント戦。一瞬でも“後方確認”を怠れば痛い目を見ることになる。

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2017年8月25日のニュース