長身で一度は諦めた騎手の夢…渡仏してかなえた19歳・河合一真

[ 2016年11月4日 05:30 ]

フランスで騎手免許を取得した河合一真

 【地方競馬です!!】10月26日、JRA競馬学校騎手課程(17年4月入学)の合格者が発表された。116人が受験し、突破したのは8人。狭き門だ。だが、騎手になる道は一つではない。一度途絶えた夢を遠く海を越えてかなえた人もいる。フランスで騎手免許を取得した河合一真騎手(19)もその一人だ。

 愛知県出身。13年に栃木県・地方競馬教養センターの騎手課程に入所したが、長身(現在1メートル73)で体重調整に苦しみ退所した。その後、JRAの厩務員を目指して牧場で働いている時に、JRAの角居師が立ち上げた海外研修制度(ワールドチャレンジ)の存在を知り、応募。合格後の15年5月に渡仏し、シャンティイで開業する小林智厩舎で働きながら馬乗りの腕を磨いた。そして今年7月、フランス競馬を取り仕切る「フランスギャロ」の審査に合格し、ついに騎手免許を手にした。

 「日本とフランスで多くを学べたことは、自分にとってプラスだと思う」と河合。ビザの関係もありデビュー戦は決まっていないが「うまくいけば12月に騎乗できるかもしれない」と胸を弾ませる。また、今月下旬から1月中旬までは、大井で調教厩務員として、さらに経験を積む予定だ。

 多くのトップジョッキーがステッキ1本で世界を飛び回る時代。河合騎手のように自らの意志で新たな道を切り開く若者もまた増えていくだろう。(秋田 麻由子)

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2016年11月4日のニュース