【秋華賞】眠れる良血カイザーバル 勝利の鍵は「ポジション取り」

[ 2016年10月14日 05:30 ]

04年の秋華賞、圧倒的支持を受けるもスイープトウショウの末脚に屈し4着に終わったダンスインザムード(左端)
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 【G1ドキュメント=13日】カイザーバルを語るに母ダンスインザムードは同時に付いて回る話題。

 母ダンスインザムードのG1勝利は桜花賞とヴィクトリアマイルの2勝だが、海外2カ国に遠征など戦歴以上にファンの記憶に残った名牝だった。

 その娘カイザーバルがローズS3着で秋華賞の出走権を獲得。四位の言葉も血統に触れたものだった。

 「この舞台に立ってこその血筋。春のクラシックを棒に振っているし、こうして最後の1冠だけでも間に合ったことは良かった」

 最終追い切りはCW単走追い。「体調を整える程度でサラッと。精神面で成長しており上積みがある」と話す岸本助手も良血馬の素質開花を待つ一人だ。

 計8戦中、5戦でコンビを組む四位は「この馬は普段が大事。そういう意味では僕なんかの力はたかだか知れている。厩舎サイドが普段から手をかけて成長させてくれている。最初は体が付いてこないで不器用だったのに、今ではすっかり解消されている」と、角居厩舎の仕上げに感謝。

 喫煙所の中。コーヒーをすすりタバコをくゆらせる四位にマンツーマンで直撃する菱田は09年のレッドディザイアを振り返りつつ今回の手応えを聞いてみた。

 「あの年は桜花賞、オークスをブエナビスタが勝って2冠。どちらも2着のレッドディザイアは、もう負けたくない立場だったでしょ。秋華賞で一矢報いた時はうれしかったよ。それまでと違ってポジションを取りにいく競馬をしたんだけどね」と、懐かしんだ四位は、今年の戦略には「カイザーバルもポジションは取りにいける」と短く結んだ。内回り二千に対応するイメージが出来上がりつつある様子だ。

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2016年10月14日のニュース