菜七スマイル戻ったばい!初参戦佐賀で2カ月ぶり通算9勝目

[ 2016年7月19日 05:30 ]

初の佐賀でもやっぱりフィーバー!!8Rケモノタイプで通算9勝目を飾った藤田

 新人女性騎手の藤田菜七子(18)=美浦・根本=が18日、鳥栖市の佐賀競馬場に初参戦した。川崎、高知、浦和、金沢、船橋、盛岡、園田、大井に続く地方競馬9場目。好天に恵まれた祝日の開催に、JRAで16年ぶりに誕生した女性ジョッキーをひと目見ようと、朝早くから多くのファンが押し寄せ、さながら“がばいフィーバー”が巻き起こった。8Rではケモノタイプに騎乗し、鮮やかに逃げ切り通算9勝目(JRA4勝、地方5勝)。この日の入場者数は3621人で、前年比87%増と菜七子効果は明らかだった。

 最高の見せ場は8Rに訪れた。前走、JRAからの移籍初戦を圧勝し、自身も騎乗経験のある1番人気ケモノタイプ(牡4)とのコンビで好連係を見せる。6頭立てのレースを3番枠から果敢にハナを主張。余裕の手応えで直線を迎えると、食い下がる2着馬を完封し半馬身差で逃げ切り勝ち。単勝1・2倍の圧倒的なファンの期待に応え、5月28日以来の通算9勝目を飾った。

 「8Rは勝たせてもらったレースです。ずっと勝ってなかったので、うれしかった。父の実家が長崎なので、勝てて本当に良かった」。6日の地方7場目の園田競馬7R、2着入線後の落馬で心身ともに心配されたが、その後も福島、大井と元気に騎乗。久々の勝利で笑顔も戻った。

 この日の佐賀競馬は開門前に数十人が列をつくるお祭りムード。菜七子が満を持して登場した6R。パドックには多くのファンが殺到し、周回時には「菜七ちゃ~ん」などの声援が湧き起こり、改めて人気の高さをうかがわせた。好スタートから、ハナに立つと「オーッ」と場内からどよめきが起こる。2番人気ルナーリンガス(牝6)で逃げ切るかと思われたが、直線で差され4着。続く7Rは1番人気も5着。最終騎乗となった10Rは最下位9着に終わったが「温かいファンが多かったのが、とても印象的でした」と、九州遠征での熱い声援に感謝した。

 今週末は再び福島で騎乗予定。「次の1勝を目指して頑張ります」と抱負を語り競馬場を後にした。

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2016年7月19日のニュース