【鳴門・オーシャンC】石野 豪快差しで連覇&3度目SG制覇

[ 2016年7月19日 05:30 ]

優勝を決めてトロフィーを手にする石野

 “オーシャン男”襲名だ!SG「第21回オーシャンカップ」は18日、ボートレース鳴門12Rで優勝戦が行われた。3号艇の石野貴之(34=大阪)が差し切って快勝。10、15年のオーシャンCに続く3度目のSG制覇とともに、同タイトル連覇を達成した。優勝賞金2500万円を手に入れ、今年の賞金は6000万円を突破。ランキング1位に浮上し、年末のSGグランプリ(12月20~25日、住之江)参戦も決定的となった。

 全国屈指のイン艇泣かせの鳴門水面。現在のオールスターの前身にあたる全国地区対抗競走以来58年ぶりとなったビッグ戦、初開催となったSG戦でもその流れは押し寄せた。最後のファイナルはインの丸岡に苦しい展開が待っていた。それもこれも石野のパワーが桁外れになっていたことが大きい。

 「準優でも度肝を抜かれましたが、取り付けをゼロにして、さらに良くなっていました」と石野。優勝戦の舟足は鬼と化していた。1Mで窮屈になったが、差してから余裕の直線足で丸岡を抜き去った。「初日に5、6着を獲ったことが良かったです。思い切ってペラを自分の形に調整していって、本体も組み直しました。そこから足は良くなっていきました」。

 生来のプラス思考が功を奏した。いいこと悪いこと、両面をイメージしてから、いい方に考えていく。これが石野のスタイル。「幼い時から妄想癖はあったかもしれないです(笑い)。とにかく、いいように想像していきますね」。ジョン・レノンの名曲「イマジン」の歌詞にあるように、とにかく「想像してごらん」だ。

 「悪いイメージをして、時に予選落ちして、だらける自分がありました。だから頑張ってやろうと思いました。いいエンジンを引いた今回のSGでは、何とかして稼いでやろうと腹をくくっていきましたね」。前向きな姿勢が2日目からオール2連対キープと一変。完全なVモードへ切り替わったのだ。

 これでオーシャンカップは昨年の三国大会に続いての連覇で、3度目の優勝。「今年は3枠で勝てたことで自信につながります」。また一つ、いいイメージが増えた。

 さあ、次は年末のグランプリで頂点になるためのイメージづくりだ。「今年3月の戸田周年記念優勝戦でFを切ったことでG1、G2が乗れないので、ここで優勝できたことは大きい。これからも欲どおしくいきます(笑い)」。“イマジネーター”石野が、豊富な想像力を駆使して今年の賞金王襲名へと突き進む。

 ◆石野 貴之(いしの・たかゆき)1982年(昭57)6月3日生まれの34歳。大阪支部所属。90期。2002年11月に地元・住之江タイトル戦でデビュー。07年1月大村新鋭王座決定戦でG1タイトル初奪取。2010年7月まるがめオーシャンCでSG初制覇を達成。通算成績は3178戦973勝40V、G1・5V、SG3V。

 ◇次走 丸岡正典の次走は26日からの住之江G1太閤賞。松井繁、太田和美、山崎智也、瓜生正義、桐生順平らと優勝を争う。新田雄史、池田浩二、毒島誠、岡崎恭裕の次走は22日からのとこなめG1トコタンキング決定戦。原田幸哉、菊地孝平、笠原亮、平本真之、篠崎元志らが出場。石野貴之の次走は8月6日からの多摩川一般戦。伊藤将吉、吉永則雄、岡村仁らとVを争う。

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