【ラジオNIKKEI賞】アップクォーク 秋のG1へまずは重賞獲りだ

[ 2016年6月29日 05:30 ]

中川厩舎期待の3歳馬アップクォーク

 夏の福島開幕を飾る3歳名物重賞「第65回ラジオNIKKEI賞」。未勝利→早苗賞と現在2連勝中の上がり馬アップクォークが重賞初制覇を目指して福島初参戦だ。有馬記念優勝馬ゴールドアクターが在籍する中川厩舎の秘蔵っ子。仏G1・パリ大賞優勝馬の父ベーカバドから受け継いだ強じんな末脚が武器だ。福島の短い直線を制圧して3連勝を飾るようなら、G1制覇の夢が膨らんでくる。

【ラジオNIKKEI賞】

 アップクォークが2連勝の勢いを引っ提げ、みちのく福島に初見参だ。2月の東京未勝利戦を好時計Vで制すと、5月新潟の早苗賞(500万下)は3カ月ぶりで18キロ増。メンバー最速3F33秒2で4頭の叩き合いの末、一番内の厳しい位置からグイッと抜けた。

 篠島助手は頼もしそうに切り出した。「(ダービーTRの)青葉賞やプリンシパルSに使っても、いいところはあったと思う。入厩した時から本当にいい馬。フットワークがいいし、背中の感触もそう。かなり期待しているんです」。中川厩舎といえば、2歳上の先輩に大看板の有馬記念優勝馬ゴールドアクター。番頭助手のホレ込み具合から、ポテンシャルの高さが分かる。

 現3歳が初世代の父ベーカバドは現役時は10年仏G1パリ大賞(芝2400メートル)を勝ち、同年凱旋門賞4着(優勝ワークフォース、2着ナカヤマフェスタ)。国内では未知数ながら、成長力に富んだ晩成血統の可能性は高い。「体も全体的に緩い面は残っている。パンとすれば秋、さらに古馬になってもっと良くなると思う」と同助手は目先だけでなく、進化を見込む。

 前走後はノーザンファーム天栄(福島)へ放牧。主戦・柴山が騎乗した23日の1週前追いは絶好の動きだった。「天栄さんはいつもしっかり乗り込んでくれるし、帰厩後も元気。前走の馬体増は成長分、増えた体も維持している」と同助手は続けた後、本音!?を吐露した。「一瞬というより長く脚を使う。福島が合うかでしょう?フットワークが大きいので本来は東京のような広いコースが合う。外を回って届くほど甘くないと思うけど、小回りに対応できれば」。直線292メートルしかない福島で突き抜ければ本物。大先輩アクターを追って、G1の視界が開けてくる。

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2016年6月29日のニュース