【名古屋・高松宮記念杯】36歳吉田 無傷3連勝!悲願初G1へ「獲って泣きたい」

[ 2016年6月19日 05:30 ]

笑顔で引き揚げる吉田敏洋

 栄冠へまた一歩前進した。地元の吉田は準決11Rで、逃げる竹内を3角番手まくり。郡司の猛追を振り切り無傷の3連勝だ。

 「(竹内)雄作はきつかったのか伸びていかなかった。最後はタテに踏ませてもらった」

 選手生活17年目。自力選手として中部の屋台骨を長年支えてきた。それが今の結果に結びついている。

 「今までやってきた自負がある。深谷と竹内は僕以上のことができる。だから、時にはきついことも言ってきた。後輩たちに少しずつ伝わっていると思うし、頑張ってきたという思いはある」

 吉田にとって、名古屋のG1は気負い過ぎて空回りすることが多かった。3月のダービーも準決に進めなかった。今までの無念をまとめて晴らすかのように今回、勝利を重ねた。

 「地元の特別は何回もあったが二次予選もクリアできていなかった。準決をクリアして2、3年前だったらホッとして涙が出ているところ。だけど、これで終わりじゃないから」

 最後も最高の結果を求める。決勝は中部3人で話して浅井の番手を決断した。

 「浅井君は王者のユニホームを着ているし優勝を狙ってくれるのが一番。そうすれば僕と金子さん(の中部勢)にもチャンスが出てくる」

 5月静岡ダービー決勝は深谷の番手回りで2着。今度こそ悲願のG1初制覇をかなえたい。吉田はこう締めくくった。

 「獲って泣きたい」

 98年一宮オールスターの山口幸二(引退)からG1完全優勝は出ていない。歓喜のゴールで吉田が偉業を達成する。(亀田 克也)

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