【アルテミスＳ】伏兵アンジュ重賞初Ｖ！田辺が大胆騎乗

＜アルテミスＳ＞レースを制したデンコウアンジュ

　２歳牝馬で争われる「第４回アルテミスＳ」が３１日、東京競馬場で行われた。１２番人気の伏兵デンコウアンジュが大外一気の追い込みで重賞初制覇を飾った。

　手綱を取った田辺が「イチかバチか」と表現した大胆騎乗がハマった。１番人気メジャーエンブレムが、大外から強引にハナを奪った３角手前で流れが落ち着くと、後方待機の田辺アンジュが勝負を懸けた。「最初は流れていたが、コーナーで一気に遅くなったので、思い切って早めにスパートした」。４角～直線で迷わず大外へ。内ラチ沿いで逃げ切り態勢のメジャーを、大きく離れた外から３Ｆ３３秒３の末脚で差し切った。

　荒川師も「いい脚を使った」と評価したが、前走から１８キロ減の体重は想定外。「間隔を詰めて使ったので減ってしまった。今後については様子を見たい」。阪神ＪＦ（１２月１３日）への参戦は明言しなかったが、来春も含めて楽しみが広がる鮮烈な追い込みＶだった。

　◆デンコウアンジュ　父メイショウサムソン　母デンコウラッキー（母の父マリエンバード）牝２歳　栗東・荒川厩舎所属　馬主・田中康弘氏　生産者・北海道浦河町磯野牧場　戦績３戦２勝　総獲得賞金３４２２万５０００円。