【神戸新聞杯】リアファル菊へ圧逃!スティールを2馬身置き去り

[ 2015年9月28日 05:30 ]

断然1番人気のリアルスティール(右)を引き離し、逃げ切ったリアファル

 菊花賞トライアル「第63回神戸新聞杯」が27日、阪神競馬場で行われた。芝に転向して2戦目の3番人気リアファルが余裕の逃げ切りV。菊花賞でのG1獲りへ弾みをつけた。2着リアルスティール、3着トーセンバジルまでに優先出走権が与えられた。

【レース結果】

 ダートから芝に転身したリアファルが初芝だった前走・マレーシアCに続き、世代の強豪がそろった菊花賞TRを逃げ切りV。ルメールは涼しい表情で汗を拭った。

 「いいスタートを切れたし、前に行ってからはリラックスして走ってくれました。大きなストライドでスタミナがあります。3000メートルでも大丈夫でしょう」

 強く促さなくても自然とハナに立てるスピード。折り合いも問題ない。そして鞍上が評価するスタミナが武器だ。距離延長を苦にせず、この日も直線を向いてからの手応えは十分。後続とのリードを広げ、外から強襲したリアルスティールを危なげなく振り切った。

 音無師も重賞初Vに笑みがこぼれた。「前回と同じことができたからフロックじゃない。行く馬がいたら控えてもいいと思っていたけど、スタートも二の脚も速かった」。スローペースに落とし、先行有利だったことを踏まえても文句なしの勝ちっぷり。芝に転向して素質が開花した。

 「もともと最初から芝を使おうという話はあった。(今年3月の)若葉Sのプランもあったけど、使う1週間前にソエが出てしばらく乗れなかった。そこで春のクラシックは諦めたんだよ」

 その後もダートで好走を続けていたが、鳳雛S(3着)の内容とソエが治まったことを踏まえて芝転向に踏み切った。馬自身の成長に合わせて、春に無理させなかったことが今につながっている。2連勝で一躍菊花賞の主役へ。音無師にとっては08年オウケンブルースリ以来の菊獲りを目指す。

 「あの時は(神戸新聞杯)3着で権利を獲れたけど今回は勝てたからね。今回は追い切りで速い時計を出した本数が少なかったので“八分の出来”だと思っていた。だから叩いた効果はあるんじゃないかな」

 実りの秋を迎えて今が伸び盛り。指揮官は「次は放牧なしで行けるし、直前にもそんなに負荷をかけなくていい。仕上げやすいと思うよ」と手応えをにじませていた。

 ◆リアファル 父ゼンノロブロイ 母クリソプレーズ(母の父エルコンドルパサー)牡3歳 栗東・音無厩舎所属 馬主・キャロットファーム 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績8戦4勝 総獲得賞金1億463万8000円(戦績、賞金ともに地方含む)。

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2015年9月28日のニュース