【蒲郡・メモリアル】西山“くせ者軍団”結成し、艇界征服に参上

[ 2015年8月25日 05:30 ]

サングラスをかけてビシッと決める西山だが…山口達、池永と結成した「くせ者軍団」のTシャツを忘れてくる“くせ者っぷり”をいきなり発揮

 ボートレース蒲郡のナイターSG「第61回ボートレースメモリアル」は25日、愛知県蒲郡市の同所で開幕する。2年連続3回目の出場を果たすのは、ボート界きってのエンターテイナー、西山貴浩(28=福岡)。艇界を席巻し、今や一大勢力となった「ニュージェネレーション」に対抗すべく、同期とグループを旗揚げした。ニュージェネはもう聞き飽きた。これからは“くせ者軍団”がカネの雨を降らせると宣戦布告だ!

 短く刈り上げたヘアスタイルで蒲郡入りした西山。サングラスをビシッと決め、ヒール(悪役)の雰囲気を漂わせる。オリジナルTシャツの胸に踊るロゴは「SUSPICIOUS PERSON ARMY CORPS(サスピシャス・パーソン・アーミー・コープス=くせ者軍団)」。同期の池永太(30=福岡)、山口達也(28=岡山)と結成したニュージェネの対抗勢力…。あれっ、せっかく作ったTシャツはどうした?

 「いやあ、玄関前に並べていたんですが持ってくるのを忘れちゃいました。おわびと言ってはなんですがスポニチ読者にプレゼントします」。さすがくせ者、いきなりの肩透かし。まあ、レースに集中している証拠か。

 旗揚げのきっかけはニュージェネに入れてもらえなかったから。ニュージェネとは昨年のグランプリ覇者、茅原悠紀(28=岡山)ら世代交代を旗印にした若手グループ。その条件は90期以降のやまと世代でG2以上のタイトル保持者。G1優出5回の西山も近い将来、その条件をクリアしそうだが「岡崎(恭裕)さんから“おまえら97期は変わり者だから入れてあげない”と言われた。それならこっちからお断りだ」と、たもとを分かった。

 普段は仲良しと前置きしつつ、茅原に対しては「ついこの前までかわいらしく“プロペラを教えてください”と言っていたのがあっという間…。今ではあいつの扶養家族になるのが夢」。イケメンの篠崎元志(29=福岡)にも容赦ない。「同じ系統の顔ということで向こうにライバル意識があるみたい。先輩なので仕方なく立ててあげている」と“口撃”を浴びせる。目標はユニットでのタイトル独占。「今大会もノーマークだろう。ただ、6号艇でもチルトをはねたり、前付けに行ったりと俺たちは、ただでは終わらない。準優に乗ってクシャクシャにしてやる。先輩もクソも関係ない」。悪役レスラーばりの奇襲攻撃あり。身上とするしつこいレースあり。しっかり魅せる腹づもりだ。

 かつての選手紹介ではアッキーニャ(南明奈)をパクった“ニッシーニャ”のパフォーマンスで沸かせた。6月の宮島SGでは毎日変わる髪形が注目された。“お調子者”としての話題が先行したが着実に地力も付けている。プレミアムG1第2回ヤングダービー(9月22日開幕、尼崎)ではドリーム戦出場選手に名を連ねる。

 家では1男1女のパパ。「今年4歳になる長男は“優勝して(戦隊ヒーローの)ニンニンジャーのおもちゃを買って”と言う。それが励みになる」。愛する家族、ファン、そしてボートレースのため、西山は反骨心を持ち続ける。くせ者であり続ける。

 ◆西山 貴浩(にしやま・たかひろ)1987年(昭62)5月15日、福岡県生まれの28歳。97期として05年若松一般戦で初出走。同期は池永、山口達のほか、柳生泰二、土屋智則ら。08年若松タイトル戦で初優勝。11年下関周年記念でG1初優出するなどG1優出5回。11年大村チャレンジカップでSG初出場。通算成績2489戦641勝、優勝18回。1メートル69、51キロ。血液型A。

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