【マイラーズC】フィエロ、安田への布石 1週前追い圧巻11秒4!

[ 2015年4月21日 05:30 ]

ようやく完成期を迎えたフィエロ

 京都のメーン「第46回マイラーズC」(26日、1着馬に安田記念優先出走権)では昨年のマイルCS2着馬フィエロが、香港遠征帰りでも万全の態勢を整えている。

 マイル界の主役へ。フィエロは今年が勝負の年だ。3歳時の7月にデビューし6歳にしてキャリアわずか13戦。緩やかな成長曲線をたどり、ようやく心身とも完成期を迎えた。担当の大當助手は「以前からキャンターが柔らかくていいモノを持っていた。でも馬がまだ弱く1回速いところをやると、ガタッと来ることが多かったからね。今はダメージが少なくて攻め馬がしやすい。この年になってようやくしっかりしてきたね」と胸を張った。

 デビュー当初から非凡な能力を示していた。未勝利戦デビューで初V。ただ体質の弱さから、陣営は決して無理をさせなかった。適度に間隔を空けながら使われ、昨年にオープン入りすると、春にはマイラーズC2着と重賞でも堂々たる内容。そして秋のマイルCSでは勝ち馬ダノンシャークと5センチ差の大接戦を演じた。

 既にG1級の実力を見せているが大當助手はピークはまだ先だと感じていた。「まだ弱いところがあった。もう1年たったら…って思っていたんだ」。ここが今年の始動戦。前走・香港マイル(6着)後は放牧先の山元トレセンでリフレッシュ。4カ月ぶりでもCWコースと坂路の併用で乗り込み上々の仕上がりだ。

 1週前追いはCWコースでアウトオブシャドウ(5歳1000万)と併せてラスト11秒4(6F83秒9)。さすがの切れ味で約2馬身先着した。「当初は疲れが残っていたけど、追うごとに良くなってきた。走れる状態。香港はいろいろ初めてで結果が出なかったけど、いい経験になったんじゃないかな。今年はガツンと言わせたいね」と同助手。

 海外遠征の経験を糧に心身ともたくましくなった。まずは“無冠の帝王”を返上して重賞初V、そしてG1制覇へ。6歳の晩成ディープインパクト産駒が、15年マイル戦線を引っ張っていく。

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2015年4月21日のニュース