【フローラS】リアンドジュエリー、狙うは樫一本!V予行だ
父譲りの持久力で樫の女王へ。東京競馬開幕週のメーン「第50回フローラS」(26日、3着までオークス優先出走権)で注目されるのが、ミモザ賞を快勝したリアンドジュエリー。クロフネ産駒にふさわしい息の長い末脚でオークスへ前進する構えだ。
【フローラS】
父クロフネを想起させる芦毛、兄フサイチアソート(07年東京スポーツ杯2歳S優勝)を思い出させる分厚い胴回り。リアンドジュエリーは父系と母系の特徴を毛色と体形にそれぞれ受け継いでいる。「でも、レースぶりは父譲りですよ」。昨年3月に開業した奥村武師は張りに満ちた芦毛に視線を注ぎながら口火を切った。「エンジンがすぐには掛からないけど、いったん掛かれば長くいい脚を使える。持久力とスピードがセールスポイントです」
前走・中山のミモザ賞もそんな持ち味をいかんなく発揮した。後方で折り合い、3コーナーすぎからロングスパート。大外を回って横一線のゴール前で首差差し切った。トップスピードを正味3F近く持続できる脚。「スローペースでヨーイドンになる競馬ではきついが、持久戦に持ち込めれば重賞でも通用するはずです」。同師はJRA平地重賞初挑戦に手応えを膨らませる。
持久力を最も生かせるのは樫の舞台。「短距離でせかすような競馬はさせたくなかった」と、昨年12月のデビューから1800メートル以上の距離に出走させている。桜花賞には予備登録(1月の第2回登録)さえ行わず、オークス一本に照準を合わせてきた。
樫の舞台に合わせるように体調も上昇カーブを描いている。「実は前々走(ゆりかもめ賞8着)の後、疲れが抜けずに筋肉がしぼんでしまったのです。ミモザ賞まで中6週空けたが、それでも完全に戻ったとは言えなかった。でも、今度はいい筋肉がついています」。奥村武師は張りに満ちた芦毛に再び視線を注いだ。
クロフネ産駒の代表的な牝馬といえば、ホエールキャプチャ。その主戦を務める蛯名の起用も心強い。父の特徴と重賞ウイナーを輩出する牝系があやなすリアンドジュエリー(宝石の絆)。その馬名通り、宝石のような血統を開幕週の東京競馬場で開花するか。
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