【東海S】武豊コパノリッキー、新コンビ逆襲V「やっぱり強いな」

[ 2015年1月26日 05:30 ]

4馬身差の圧勝劇を見せたコパノリッキー(右)

 中京のダート重賞「第32回東海S」は武豊騎乗のコパノリッキーが1番人気に応えて4馬身差の圧勝。G1フェブラリーS連覇へ前進した。

 新コンビ武豊とのタッグで飛躍を誓う2015年。尾張から始まる逆襲劇が幕を開けた。昨年のフェブラリーSの覇者コパノリッキーが、2番手追走から4角入り口で先頭に立ち、後続を突き放して4馬身差の完勝。今年初戦を最高の形でスタートを切った。鞍上は「人気に応えられてホッとしています。いいスタートではなかったが五分には出られた。道中の折り合いもスムーズ。手応えが良すぎたので自分のペースで先頭に立った。やっぱり強いなと思いました」と安どの表情でレースを振り返った。

 先手は内枠を利してニホンピロアワーズが奪った。隣のコパノはつまずきながらもリカバリーしてスッと2番手へ。よどみないペースの中を3角から馬なりのまま相手をかわすと、直線はラチ沿いをグングン加速する圧巻のパフォーマンスだ。村山師は「調教で負荷を掛けて、十分すぎる出来で臨んだ。ジョッキーがうまく乗ってくれましたね」と笑顔で振り返った。

 昨年はフェブラリーS→かしわ記念とG1を連勝で飾り好発進を決めるも、暮れのチャンピオンズCは出遅れて力を出し切れず12着。その後の東京大賞典も好敵手ホッコータルマエの前に苦杯をなめ2着。手中にしかけていた最優秀ダート馬の勲章も逃した。巻き返しに向けて陣営は“賭け”に出た。カイバ量をこれまでより1割増やして肉体改造。「タルマエとやるためにはパワーが必要。先々は550キロでもいいくらい」と師。稽古もあえて馬場が荒れた時間帯を選び、筋肉を鍛え上げた。

 レース当日の馬体重は538キロ(前走比プラス11キロ)。パドックでは力強い踏み込みで悠々と周回するなど、見た目にも効果はてきめん。「次はフェブラリーS(2月22日、東京)。力を証明できたし、今後につながる競馬ができた。今のいい状態を維持して臨みたい」と村山師。ライバルは現時点でドバイWC(3月28日)再挑戦を公言しており、次戦での対戦は持ち越しに。“打倒タルマエ”へ、負けられない戦いが続く。

 ◆コパノリッキー 父ゴールドアリュール 母コパノニキータ(母の父ティンバーカントリー)牡5歳 栗東・村山厩舎所属 馬主・小林祥晃氏 生産者・北海道日高町ヤナガワ牧場 戦績15戦8勝(うち地方5戦3勝) 総獲得賞金3億9982万円(うち地方2億1350万円)。

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