【戸田・ヤングダービー】桐生初G1 6度目優出、地元で悲願達成

[ 2014年9月29日 05:30 ]

表彰式でボクシングの内山高志とガッツポーズの桐生順平(右)

 ボートレース戸田のG1「第1回ヤングダービー」は29日12Rで優勝戦が行われ、4号艇の桐生順平(27=埼玉)が、F退きの繰り上がりから2M差して優勝。6度目の優出で悲願のG1初Vを達成し、初代チャンプに名を刻んだ。今回の優勝でボートレースクラシック(15年3月17日~22日、尼崎)の出場権利を獲得。賞金ランク11位につけ、年末のグランプリ参戦へ大きく視界が広がった。

 勝つべくして勝った。戸田の女神は地元の新星、桐生にほほ笑んだ。

 S展示で2コースを奪取したが本番では土屋に抑え込まれた。不本意な5コースかと思われたが、すぐに気持ちを切り替えた。「悩んだが小回りで抑え込まれて吹っ切れた」。自らの決断でダッシュ戦を選んだ。一方、気持ちを抑え切れなかった峰、渡辺、土屋は痛恨のF。冷静さを維持し続けた桐生は「(スリット手前で)1回様子を見た」ほどの余裕があった。

 そして2M。「F艇が抜けて内に寄ったら黒井君に当たった。2Mまでに自分の回りシロを確保した」。ここも見事な運びだった。初勝利、初優出、初優勝。桐生の全てが戸田で始まった。相性の良さを信じ切り、デビュー8年目で初G1を手にした。

 桐生は「(Fがあり)複雑」と多少、神妙だったが地元ファンが「よくやった!」と声を掛けると笑顔が戻った。「戸田でタイトルを獲ることをずっと目標にしてきた。素直に喜びたい。この優勝は大きい。またこれで自分は変われる」。夢はかなったが、桐生はさらに大きな夢を抱くに違いない。

 優勝賞金1000万円を獲得し賞金ランク11位にジャンプアップ。「次はSGを獲る。そして年末の平和島(グランプリ)に行きたい」。埼玉が生んだビッグな若者。堂々と全国へと羽ばたく。

 ◆桐生 順平(きりゅう・じゅんぺい)1986年(昭61)10月7日生まれの27歳。福島県出身。埼玉支部所属。07年3月24日登録の100期生。同期は松尾昂明、秦英悟、和田兼輔、青木玄太、平高奈菜、鎌倉涼ら。通算17V。1メートル61、50キロ。血液型AB。

 ◆次走 優勝した桐生順平の次走は10月2日からの三国一般戦。石田政吾、立間充宏が待ち受ける。峰竜太は10月4日からの江戸川G2MB大賞。石渡鉄兵、中野次郎が出場。渡辺雄一郎は10月9日からの大村一般戦。吉田俊彦、西村拓也が出場。長尾章平は10月6日からの尼崎一般戦へ。魚谷智之、白石健が出場。土屋智則は10月10日からの宮島一般戦。山崎裕司、赤坂俊輔がスタンバイ。黒井達矢は11月5日からの多摩川一般戦。江口晃生、川北浩貴が出場する。

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2014年9月29日のニュース