【函館記念】ブーシェ5歳咲き!23戦目で悲願の重賞初V

[ 2014年7月21日 05:30 ]

函館記念ゴール前、逃げ切って勝ったラブイズブーシェ(3)と古川吉洋騎手

 夏の函館開催フィナーレを飾る名物ハンデ重賞「第50回函館記念」が20日、函館競馬場で行われた。道中後方を進んだ2番人気ラブイズブーシェが3コーナー過ぎから一気のロングスパートで快勝。デビュー23戦目で念願の重賞初制覇。今年絶好調の馬主・小林祥晃氏も今年JRA重賞4勝目。「サマー2000シリーズ」のチャンピオン候補に、一気に浮上した。

【レース結果】

 今夏、函館に方角を定めた時点でラブイズブーシェの運気はアップしていたのだろう。道中は慌てず騒がず、11番手追走。3コーナー、一気にエンジンを吹かした。手応え良く引っ張るトウカイパラダイス、グランデッツァを視界に入れ、馬群大外をロングスパート。勢いは止まらず、猛追したダークシャドウを3/4馬身差で退けゴール。23戦目で悲願の重賞初Vだ。

 古川は笑顔で切り出した。「ある程度は行くつもりだったが、スタートが悪くてあの位置に。前の2頭がいい感じで行っていたが、僕の馬も長く脚を使えるのが長所。自信を持って、動いた。手応え通りに反応してくれた」。

 5歳夏の充実を豪快な走りで体現した。前走・目黒記念(2着)を頭差惜敗で逃したが、大好きな函館に乗り込み、鍛錬を積んだ。函館芝は【3011】と抜群の相性。村山師&馬主のDr.コパこと小林祥晃氏は、2月フェブラリーSで激走したコパノリッキーと同じコンビ。その勝負服「黄、赤一本輪、黄袖」に合わせ、黄色のネクタイを着用した指揮官は「これほど強い勝ち方ができるとは…。でも、函館は相性がいいと思っていた。唯一駄目だった昨夏の札幌記念(10着)で雨でドボドボの馬場。度外視していい」と的確なレース選択に納得顔。続けて「昨夏も古川君が函館で勝ってくれましたから。ゲートはもう一つだったが、冷静に乗ってくれた」と鞍上の好プレーを称えた。

 昨年暮れの有馬記念も4着に好走した晩成型の成長株。師は「次は札幌記念(8月24日)に行きます」と“サマー王者”に狙いを定めた。古川は「一歩ずつ階段を上るように力をつけている。ブーシェと一緒に頑張ります」とさらなる進撃を誓った。新装オープンの札幌は12年3歳未勝利戦(2着)以来、2年ぶり。函館と同じ洋芝&2000メートルなら、ここもラッキーな場所に違いない。

 ◆ラブイズブーシェ 父マンハッタンカフェ 母ローリエ(母の父メジロマックイーン)牡5歳 栗東・村山厩舎所属 馬主・小林祥晃氏 生産者・北海道浦河町小池博幸氏 戦績23戦6勝 総獲得賞金1億8585万3000円。

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