【大井・JDD】中央の新星ランウェイワルツ ハッピー3冠阻止へ

[ 2014年7月8日 05:30 ]

「JDD」で中央勢の中心となりそうなランウェイワルツ

 砂の3歳王者を決する交流G1「第16回ジャパンダートダービー(JDD)」が9日、東京・大井競馬場のナイターで行われる。地元大井のハッピースプリントに、トーシンブリザード以来13年ぶり3冠達成の期待が懸かる今年、JRA勢の大将格はランウェイワルツだ。栗東・音無秀孝厩舎にとっては昨年のクリソライトに続く連覇が懸かる一戦。戸崎圭太騎手(元大井所属)とのコンビ復活で戴冠を狙う。

 過去15回のJDDで勝率73・3%のJRA勢が地方の大物撃破へ闘志を燃やす。もちろん大物とはダート8戦無敗の南関東2冠馬ハッピースプリント(13年地方年度代表馬)。今年の中央代表馬は重賞タイトルこそないが、6頭中5頭が3勝馬。その5頭はいずれもハッピーと初顔合わせとなる。中でもG2兵庫チャンピオンシップ(園田)で首差2着のランウェイワルツは注目の存在だ。

 ハッピーと同じく道営デビュー。連対を外したのは中央移籍後のジュニアC(中山芝)0秒6差6着と、左回りのヒヤシンスS0秒7差6着のみ。右回りのダートでは1200メートルから1870メートルまで5戦して連対を外していない。

 「やはり能力は高いね。レース間隔は少し空いたけど、しっかり仕上がって、出来はいい。広いコースは合っていると思うし、距離も守備範囲とみているので、もちろん期待している」。そう語る音無師は昨年、クリソライトでこのレース初勝利。02年にJDDを勝った父ゴールドアリュールとの父子制覇は史上初だった。そして今回のランウェイワルツもゴールドアリュール産駒。“W連覇”のチャンスだ。5日の最終追い切りは栗東坂路でビシッと追われ、4F53秒9~12秒2と臨戦態勢は整った。

 08~12年の南関東リーディングジョッキーで、大井を知り尽くす戸崎に手が戻ったのは鬼に金棒。3度騎乗し、中央転入初戦の2歳特別ポインセチア賞と3歳オープンの伏竜Sで勝利に導いている。戸崎は「どんな競馬でもできるタイプだし、とても乗りがいのある馬なので(ハッピースプリントとの対戦も)楽しみですね」と笑顔を見せた。

 層の厚さで上回る中央勢か、怪物出現に沸く地方勢か。9日、新たな歴史の幕が開く。

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2014年7月8日のニュース