【NHKマイルC】“謙虚”に逃げるダンツキャンサーに要注意

[ 2014年5月9日 05:30 ]

 【G1ドキュメント=8日】圧倒的な存在感を放っているのは1番人気濃厚のミッキーアイル。目下4連勝ですべて逃げ切り。この馬抜きの展開予想は考えられない。焦点は得意パターンに持ち込めるかどうか。坂田はマーガレットSで逃げ切りVを飾った同型ダンツキャンサーに注目した。

 調教スタンドにいた谷師に作戦を聞くと「行きますよ」と明快。1400メートルでハナを切るテンのスピードが光る。「あの馬(ミッキーアイル)も勝ちたいから、無理に競りかけてくることはないだろう。2番手でもいいって言ってるしね」と主導権を握れるとの見立て。あとはどこまで粘れるか。

 マイルは今回が2度目。前回の白菊賞では控える競馬で10着も、トレーナーは「融通は利くはず。掛かっていくわけじゃない」と距離が敗因ではないことを強調。続けて「あの時とは馬が全く違う。筋肉が付いて身が入ってきた」とパワーアップに手応えをにじませた。

 7日の最終追いは坂路単走でラスト1F12秒6。上がり重点だったが、馬場が悪い中でも追ってからしっかり反応した。「あの動きの良さ。さらに良くなっているよ」と目を細めた。出来は文句なしだ。

 人気を背負うミッキーアイルが意識するのは後方勢の強襲。なし崩しに脚を使わせるのが必勝パターンだが、東京の長い直線を意識して、ある程度はためて進めるかも。自分よりも前のキャンサーへの警戒心は薄れそう。「出られるだけでもうれしいよ」と言う谷師の謙虚さが逆に怖い。

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2014年5月9日のニュース