【ジャパンC】ナカヤマナイト 善臣と築き上げたチームワーク

[ 2013年11月21日 05:30 ]

叩き効果十分のナカヤマナイト(右)は軽々と半馬身先着した

 【G1ドキュメント=20日】Wコースのハロー駆け(馬場整地)が終わった午前9時40分。小田は迷いを断ち、馬場入りしたナカヤマナイトを見守った。同時刻、坂路入りしたルルーシュも見たいが、坂路モニターに気を取られては集中力がなくなる。

 ワイルドドラゴン(3歳1000万)を3馬身追走し、内へ。必死に手綱を動かすパートナーを尻目に手綱を抑えたままで半馬身先着。6F82秒3~1F12秒5。天皇賞・秋(6着)とは明らかに違う。注目したかいがあった。騎乗した柴田善は「凄くいい。休み明けを使って、気合乗りも息遣いも良かった。前回は4コーナーで仕掛ける感じだったが、きょうは自分から動いた」と声を弾ませた。さらには「追った後、周りの馬を蹴飛ばすようなしぐさ。気が立っているというより、そういうリズムの馬だからね」と好調時のバロメーターを端的に示した。

 25戦目。非情な騎手交代も少なくない中、円熟の47歳は常に手綱を任されてきた。二ノ宮師は「チームワーク?そういうことを味方にしなければ、G1は勝てない」と目尻を下げた。海外遠征も積み、G3もG2も制覇。残されたのはG1制覇だけ。関東馬はわずか3頭だけだが、第一線で活躍してきた気概はある。「関東の総大将?東でやる以上、東の馬が頑張らないとね。続けて乗せてもらっている分、責任も感じている。ナイトのことは分かっているし、話もできる。お互い信頼している」まさに人馬一体。どこまでも熱い柴田善の口調に、小田はただならぬ気配を感じていた。

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2013年11月21日のニュース