【菊花賞】エピファネイア、戴冠へ折り合いピタリ!福永「完璧」

[ 2013年10月18日 06:00 ]

福永を背に芝コースで追い切るエピファネイア。悲願のG1制覇へ万全の仕上げだ

 牡馬3冠最終戦「第74回菊花賞」の木曜追いが17日、栗東、美浦トレセンで行われた。ラスト1冠を目指す皐月賞&ダービー2着馬エピファネイアは主戦・福永祐一(36)を背に芝コースでパワフルな走りを披露。課題だった折り合いも完璧につけ、完勝した前走・神戸新聞杯を上回る究極の仕上がりぶりを見せつけた。同日午後に枠順も確定し「3番」と決まった。同レースは18日、ウインズ新橋、後楽園で午後2時から7時まで金曜発売を行う。

【菊花賞】

 台風一過。ラスト1冠に懸けるエピファネイアが秋晴れの下で弾んだ。角馬場で体をほぐした後、芝コースの1000メートル標識手前から単走で加速。午前6時の馬場開場から約1時間20分が経過していたこともあり、周囲に馬がいない静寂の時間帯。その効果もあって終始折り合いはピタリ。最後まで手綱を抑えたまま、ラスト1F11秒4!!報道陣の熱視線に、自慢の爆発力で応えた。

 手綱から伝わる好感触を、福永は包み隠さず明かした。「前半リラックスして折り合いがついたし、最後まで自分の合図を待ってくれる感じ。先週も乗りやすかったが、神戸新聞杯(1着)を使って、さらにアップしている。きょうは完璧」

 2週連続で完全に制御された好追い切り。角居師も「単走?いまさらスイッチを入れる必要もない。理想的な追い切りができた」と笑みを浮かべた。

 春2冠の皐月賞&ダービーでは連続銀メダル。前向き過ぎる気持ちをどうコントロールするのか?最大の課題を克服すべく、前走は舌を縛った上、リングバミ着用の“新兵器”で挑んだ。結果は吉。中団から自然と進出し、2着マジェスティハーツに2馬身半差の完勝。鞍上は「春は結果を出せなかったので、秋に懸ける思いは強かった。馬具を換えるなど、厩舎スタッフや牧場関係者の尽力のおかげ。神戸新聞杯は新馬戦(1着)以来のスムーズな競馬ができた」。指揮官は「段階を踏んで、乗り手が扱いやすい方向に進んでいる。前走と同じ馬具で臨む予定」。前走と同じスタイルでいくはらを固めた。

 デビュー18年目、福永の思いは熱く強い。母シーザリオも自らが騎乗。05年オークス、アメリカンオークスとG1・2勝。「血統的な思い入れは当然ある。スタッフも角居厩舎で母とみんな一緒。春に獲れなかった分、ラスト1冠は何とか」と誓った。

 皐月賞馬ロゴタイプは離脱し、ダービー馬キズナは凱旋門賞(4着)へ。完全な1強。単勝人気は1倍台確実だが、福永は悠然と構えている。「プレッシャー?ない。そういう仕事。自分がやるべきことをやって結果を出すだけ」。人馬のコンタクトを完璧に整えた今、エピファネイアに敵はいない。

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