【阪神新馬戦】キズナのおい クールオープニングに熱い期待

[ 2013年6月5日 06:00 ]

デビュー前から注目が集まるキズナのおいクールオープニング

 2歳新馬戦に早くも大物登場だ。今年のダービー馬キズナのおい、クールオープニング(牡=橋口、父マンハッタンカフェ)が、9日阪神5R(芝1400メートル)でデビュー予定。母はG1・3勝馬ファレノプシス。旬の血統馬がどんな走りを見せるか。

 ダービーVで感動を呼んだ叔父キズナに続け。血統的には、まさに旬。母にキズナの姉ファレノプシスを持つクールオープニングが、9日の阪神5Rでベールを脱ぐ。

 「タイミングが良すぎるね。コソッと使おうと思っていたのに…」。橋口師は極限まで高まった期待度に苦笑いだ。キズナとは生産者(ノースヒルズ)も馬主(前田晋二氏)も同じ。さらにデビュー戦の鞍上は武豊。これでは師が嫌と言っても注目度は増す。「牧場の期待が凄く大きい。どうしても1年後のことを考えてしまうよね」。指揮官は既に来年のダービーデーを頭に描いている。

 同馬は母ファレノプシスの8番子にして、ようやく出た初の牡馬。馬体は420キロ台と小柄で、まだ叔父のような威圧感はないが、「母もだんだん大きくなったようだからね。牡馬だし、これからたくましくなるはず」。ファレノプシスも424キロからスタートしてラストランの00年エリザベス女王杯(1着)は440キロだった。クールオープニングも1年後には450キロを超えてくるだろう。

 1週前追いは武豊を背にポリトラックコースで6F80秒1~12秒7。ピークトラム(2歳未勝利)と併入した。ここまで目立った時計は出していないが、「素軽いし、柔らかいフットワークをしている。ジョッキーも乗り味がいいと言ってくれた」と指揮官は評価した。武豊は母ファレノプシスでG1・2勝(98年桜花賞、秋華賞)。キズナではダービー制覇。この血統を最もよく知る騎手であり、頂点を目指すにふさわしいパートナーだ。

 橋口師はこう締めくくった。「ダービーに出られたとしても、ただ出るだけじゃなくて、注目される存在になってほしい」。指揮官自身の夢でもある頂上決戦へ。まずは馬名通りの「素晴らしい開幕」を飾る。

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2013年6月5日のニュース