【桜花賞】クロフネ 重馬場1F13秒1、想像以上のサプライズ

[ 2013年4月4日 06:00 ]

併せ馬で追い切ったクロフネサプライズ(右)は重い坂路を楽々駆けていく

 クラシック第1弾「第73回桜花賞」(7日、阪神)の追い切りが3日、栗東トレセンで行われた。チューリップ賞の覇者クロフネサプライズは坂路併せ馬でスピード感たっぷりの動きを披露、充実ぶりをアピールした。同レースは4日に出走馬、枠順が確定する。

【桜花賞】

 クロフネサプライズがCWコースで体をほぐしてから坂路に入ったのは開門から約30分が経過した時間帯。この日は前日午後からの雨で1頭、また1頭と追い切るたびに馬場がどんどん重くなった。そんなコンディションでもフォームを崩すことなく、流れるようなフットワークでラップを刻んでいく。

 スタート地点で5馬身先行したツカサリバティー(3歳未勝利)にラスト2Fで並び掛けると、そこから楽な手応えで抜け出して2馬身先着。4F54秒4~1F13秒1と強調するほどの時計ではなくても見た目のスピード感は明らかにそれ以上。稽古をつけた酒井(レースは武豊)が絶好の感触を伝えた。

 「先週の追い切りがインパクトのある強烈な動き。けさは時計よりもラスト100メートルでの反応を見たかったんです。申し分ないですね。馬場が悪くて2回ほどノメるところがあったけど柔軟性があって左右のバランスがすごくいい。ブレが全くないんですよ」

 酒井から報告を受けた田所師も納得の表情。追い切りが集中する朝イチの馬場入りを控えたのは「馬混みを避けながらの追い切りはしたくなかったし、あえて時間をズラした」との狙いだ。そして手応え十分の口ぶりで続けた。

 「時計がかかる重い馬場だったけど想像以上に動いたね。予定通り追い切って1つのステップをクリアしたし、あとは本番を待つだけ。万全の状態で出せる」

 前走・チューリップ賞を3馬身半差Vで弾みをつけて本番へ。田所師は「去年の阪神JF2着は半信半疑だったけど前走は本当に強い競馬。あれで確信に変わった」と自信を持って送り出す。G1獲りのバトンを託される桜花賞5勝ジョッキー・武豊は共同会見で「新馬戦(4着)で乗ったときはまさか桜花賞のインタビューを受けることになるとは思わなかった。まさにサプライズ。いつも周りを驚かせますね」と秘める可能性を表現。「いい馬でクラシック初戦に臨めるし、ワクワクしています。僕自身もこのチャンスをモノにしたい」。鞍上の言葉に意気込みがたっぷりこめられていた。

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