【桜花賞】クラウンロゼ 能力底知れぬ全勝娘が女王を狙う

[ 2013年4月2日 06:00 ]

無敗の桜花賞馬を狙うクラウンロゼ

 さあ春のG1シーズン開幕。今週は牝馬クラシック第1弾「桜花賞」(7日、阪神)だ。波乱必至の大混戦。出走予定の6頭が全て栗東トレセンに入厩済みの関東馬に注目だ。クラウンロゼは無傷の3連勝。しかも、前走・アネモネSはステップと位置づけながら完勝した。底が知れないロサード産駒が史上7頭目の無敗女王を狙う。

【桜花賞】

 まだ能力の底が見えていない。前走・アネモネSを勝ち、無傷の3連勝で桜花賞に挑むクラウンロゼ。2戦目のフェアリーSを快勝して早々と出走への賞金面はクリア。実は前走は、あくまでステップの位置付けだった。

 「控える競馬を試したかった」と振り返った谷中助手。2番手追走の新馬戦、逃げた2戦目と違い、道中5~6番手に位置した。人馬が呼吸を合わせてリズム良く追走。抜群の手応えで差し切った。新たな戦法を試した上に完勝。「収穫は大きかった」。同助手は笑顔で語った。

 「前走は本番を見据えての仕上げ。ただ、惨敗もできない。そのあたりのさじ加減でプレッシャーもあったが結果を出せた。今回は調整が楽」。前走が最大の難関。今回はピークまで存分に仕上げることができる。

 快勝の翌週に栗東へと移動。当初は調整に神経を使ったが、今は落ち着き払い、すっかりなじんだ。「レース後の反動はなかった。輸送もこたえなかった」と同助手。前走からの上昇度は大きく、「トモ(後肢)の後ろの筋肉が付いてきた。パワーアップしている」。美浦より坂路がハードな栗東。その効果を十分に感じ取っている。

 アネモネS勝ち馬の桜花賞制覇は過去にないが、歴史を塗り替える可能性を秘めている。「背中がとても柔らかく、安定している。古馬のオープン馬のよう。どっしりしている」。同助手は乗り味の良さを絶賛した。「センスもある。多くのことをしっかり吸収できる学習能力もある」。父ロサードは現役時、重賞5勝を挙げたが、G1は6着(99年ダービー)が最高。現3歳世代には産駒が3頭しかいない地味な種牡馬だが、その中からクラシック候補生が出るのが競馬の面白さ。無敗の桜花賞馬誕生なら04年ダンスインザムード以来、史上7頭目。競馬の歴史に名を残しても全く驚かない。

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2013年4月2日のニュース