【新潟記念】主役と~る!モンストール 29年ぶり3歳馬Vだ

[ 2012年8月30日 06:00 ]

【新潟記念】レジアーネ(奥)と併せ追い切るモンストール

 モンストールが偉業に挑む。「第48回新潟記念」の追い切りが美浦、栗東トレセンで行われ、昨年の新潟2歳Sを制したモンストールが美浦坂路で軽快な動きを披露した。喉鳴り手術明けの春は力を出し切れなかったが、しっかり立て直されて復調ムード。29年ぶりの3歳馬Vを目指す。

 復活ののろしは上がった。モンストールは柴田善を背に坂路で4F51秒7。併せたレジアーネ(4歳500万)がよれたのとは対照的に、しっかりした脚取りで駆け上がった。ラスト400メートルは1F11秒8のラップを2つ重ねてフィニッシュ。尾関師は「しまいもしっかりしていた。春の疲れが残るかと思ったが回復が早く、体に張りが出てきた。春より状態はいい」と満足げに話した。

 昨秋の京王杯2歳S後に喉鳴りの手術をして離脱。春のG1に間に合ったが本調子とはいかなかった。「今回はクラシックと違い、絶対ここを使わなければ、というわけではない。馬も人も余裕がある」と師。番組に合わせた出走から解放され、今は馬の状態に沿ってレースを選択できる。重賞Vを飾った新潟芝1600メートルの関屋記念(12日)ではなく新潟記念で始動するのもその表れだ。

 新潟でデビュー2連勝。その体にはサウスポーの血が流れる。父アドマイヤマックスは05年高松宮記念など重賞3勝を全て左回りでマーク。祖母イソノルーブルは91年オークスを逃げ切った。モンストール自身、スタートが速くないため、直線の長い外回りは歓迎。師も「新潟は明らかにいい」と自信を示す。

 距離はどうか。師は先週の競馬を見て意を強くした。芝1200メートルのG1馬マイネルラヴを父に持つ半兄トラストワンが芝2200メートルの阿賀野川特別をV。ならば、この馬も対応可能と踏んだ。

 3歳馬の勝利は83年のアップセッターが最後。近10年では出走自体3例しかないが、「データのない馬が、どのくらいやれるかですね」と指揮官は不敵に笑う。昨夏の新潟開催は新潟2歳Sが最終週だったが、今年は新潟記念がラスト。今年も“トリ”は、この馬かもしれない。

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2012年8月30日のニュース