【新潟記念】女王ネモシンに汗、汗…

[ 2012年8月30日 06:00 ]

 【東西ドキュメント・美浦=29日】新潟記念に出走するコスモネモシンの女王様ぶりは健在だった。北馬場に陣取った寺下は、年々、わがままな面を見せるようになった5歳牝馬に熱い視線を送った。意外にもスムーズに地下馬道へ。なかなかおとなしい。これならサッと追い切れるか。報道陣は淡い期待を抱いたが、ここからが女王様の本領発揮だった。

 コース入り口から清水英師が付き添って注意を促すが、何度も止まって後退。さらに立ち上がって回転する。振り落とされないよう、必死に手綱を握る山田助手。まるでロデオだ。20分間続いた人馬の攻防。見かねた指揮官が約2メートルのロングステッキを持ち出し、スタートを促す。ようやく走りだした。

 軽快な脚さばきで駆け抜け、ラスト1F11秒5。「走りだしてしまえば本当にいい動き。能力はG1でも通用するし、どこかでさく裂してくれないかな」。汗びっしょりの指揮官は不敵な笑みを浮かべた。

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2012年8月30日のニュース