【JDD】無敗戴冠ヴァンクール!四位TCK初G1V

[ 2012年7月12日 06:00 ]

<JDD>トリップ(左)を差すハタノヴァンクール

 夏の3歳ダートチャンピオン決定戦「第14回ジャパンダートダービー」が11日、東京・大井競馬場のナイターで行われ、単勝2・9倍の1番人気ハタノヴァンクールが4連勝。ダート5戦5勝でG1馬に輝いた。

 史上まれに見るハイレベルなJRA勢が顔をそろえた決戦。砂の新星が文句なしのパフォーマンスで都会の夜を駆け抜けた。先行した芦毛のクロフネ産駒トリップが直線で抜け出す。4角6番手、外から伸びて徐々に差を詰めてきた栗毛の馬体が残り50メートルであっさりかわし1馬身差のV。ダート無敗のハタノヴァンクールだ。「強かったですね。期待通りの末脚だった」。デビュー戦から全て手綱を取り、TCKでのG1は初制覇となった四位は、落ち着いた口調で振り返った。

 これまで同様、ゆっくりとしたスタート。前がJRA6頭、後ろが地方馬5頭の隊列で流れ、中央勢の最後尾につける。道中で一気にペースが緩み、向正面で一気に仕掛ける馬もいたが人馬共に、ゆったり構えて直線勝負に懸けた。「2000メートルなのでスローペースになると。3コーナー手前から動いて行こうかと思ったが、今野君(アートサハラ)が一気にまくって、ちょっとだけ慌てたが大井は直線が長いし、ちょうど計ったように差し切ってくれた。テンに自分からもう少し前に進んでくれれば…そこだけですね」。四位は現時点で“唯一”の課題を挙げながらもパートナーを称えた。

 狙い通りに3歳前半をG1制覇で終えたことで、今後はしばらく休養。「乗り方はジョッキーに任せていた。4コーナーで前を射程圏に入れた時に大丈夫だと。ダートも大きなレースはたくさんあるし、これでゆったりしたローテーションを組める。完成したら凄い馬になるよ」と昆師。無敗街道がどこまで続くか、目が離せない。

 ◆ハタノヴァンクール 父キングカメハメハ 母ハタノプリエ(母の父ブライアンズタイム)牡3歳 栗東・昆貢厩舎所属 馬主・グッドラックファーム 生産者・北海道日高町のグッドラックファーム 戦績7戦5勝(南関東1戦1勝)総獲得賞金9361万6000円。

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