【京成杯】アーデント迫力!加藤征師「凄かったね」

[ 2012年1月13日 06:00 ]

<京成杯>ブルーデインヒル(奥)と併せて追い切るアーデント

 変則日程の今週は12日に有力各馬の追い切りが行われ、美浦では「第52回京成杯」で重賞初Vを狙うデーィプインパクト産駒アーデントが南Wコースで迫力ある走りを披露した。

 いてつく寒さもいくらか和らいだ午前10時すぎ。アーデントの追い切りを見届けた加藤征師の顔にも明るい笑みがさした。追い切りの手綱を取ったのは津村(レースはルメール)。普段から同厩舎の調教に乗っているとはいえ、今回に関してはライバルとなるマイネルロブストの鞍上だ。師が「こっちだって勇気いるんだよ」と言いながら「津村の話は聞かなくていいの?」と報道陣に振ると、津村は「強敵すぎるね」と苦笑いで応じた。

 それもこれも追い切りがうまくいった証だ。南Wコースでブルーデインヒル(7歳1600万)を追走。うなるような行きっぷりを鞍上が懸命に抑え、直線で外に併せると力強く伸びた。馬なりのまま5F66秒9~1F13秒6で0秒1先着。師は「ずっと馬の後ろにつけて、ラストでゴール板めがけてグッといく感じの内容。馬の勢いが凄かったね」と話した。

 必死に手綱を引っ張り続けた津村は「しんどかったあ」と自らの両腕をさすった。英語で「熱烈な」「激烈な」という意味の馬名同様、激しい気性の持ち主。レースではもろ刃の剣となるが、師は「気持ちのノリが課題といえば課題だけど、ハミのくわえ方とか体の使い方とかが良くなってきた」と確かな手応えを感じ取っている。

 兄姉も堅実に走っている血統馬で、デビュー前から評判が高かった。初戦こそ2着に敗れたが、その後は圧倒的人気に応えて連勝。前走・いちょうSは不良馬場という厳しい条件ながら、2番手からしっかり伸びて東京の長い直線を押し切った。師は「絶対能力の高い馬。相手に合わせるというより自分のペースで走ればいい」と大きな期待を寄せている。

 アルフレードとアダムスピークがリードする3歳牡馬戦線。あのアパパネ世代のように、さらなる「A」が主役候補に名乗りを上げるかもしれない。

続きを表示

2012年1月13日のニュース